アミューズ、22年4月~23年3月期はイベント関連事業と音楽・映像事業が好調 今期は反動減で減収減益へ

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アミューズは5月15日、2023年3月期の連結業績(2022年4月1日~2023年3月31日)を発表した。

同社グループの経営成績は、営業収入524億9,700万円(前年同期比35.5%増)、営業利益31億5,300万円(前年同期比9.5%増)、経常利益33億7,900万円(前年同期比20.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益16億9,200万円(前年同期比8.2%増)となった。

当連結会計年度においては新型コロナウイルス感染症に係るイベントの開催制限の緩和に伴い、大型公演の開催が例年よりも集中したことにより、前年同期に比べ、イベント収入が大きく増加した。また、前連結会計年度での収益認識会計基準等の適用初年度に伴う一時的な営業収入減少からの回復等もあり、営業収入は増収となった。営業利益については、アーティスト報酬の増加や従業員の給与水準の見直し等により、営業原価、販売費及び一般管理費が増加したものの、増収要因により増益となった。経常利益については、当連結会計年度よりMASH A&Rを持分法適用の範囲に含めたことによる「持分法による投資利益」の計上等により増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益については、「関係会社株式売却損」の計上及び「法人税等」並びに「非支配株主に帰属する当期純利益」の増加はあったものの、「固定資産売却益」の計上等により増益を確保した。

イベント関連事業は、イベント収入の増加、商品売上収入の増加などにより、営業収入325億1,000万円(前年同期比56.0%増)、イベント収入に係る営業原価の増加はあったものの増収要因により、セグメント利益4億7,300万円(前年同期比5.3%増)となり、増収増益となった。

主な事業

  • イベント収入:<コンサート>
    桑田佳祐、福山雅治、SEKAI NO OWARI、Perfume、ポルノグラフィティ、エレファントカシマシ、宮本浩次、BEGIN、Skoop On Somebody、FLOW、折坂悠太、神はサイコロを振らない、DEAN FUJIOKA、藤原さくら、DYGLのコンサートツアー、
    星野源、BABYMETAL、原由子、WEAVER、@onefiveのコンサート
  • イベント収入:<舞台・公演>
    ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」
    芸術花火エンタテインメント「茅ヶ崎サザン芸術花火2022」
    ミュージカル「MEAN GIRLS」
    ミュージカル「マリー・キュリー」
    地球ゴージャス「クラウディア」
    熱海五郎一座「任侠サーカス ~キズナたちの挽歌~」
    s**t kingz「HELLO ROOMIES!!!」
    若手俳優による「SUPER HANDSOME LIVE 2022」
  • 商品売上収入:コンサートグッズなど
  • ファンクラブ収入:サザンオールスターズ、福山雅治、星野源、Perfume、ポルノグラフィティなど

音楽・映像事業は、レーベル収入が増加、印税収入(新譜・旧譜)が増加、番組制作収入が増加、映像製作収入が増加したことなどにより、営業収入144億5,200万円(前年同期比15.1%増)、映像製作収入等に係る営業原価の増加はあったものの増収要因により、セグメント利益19億3,800万円(前年同期比68.8%増)となり、増収増益となった。

主な事業

  • 印税収入(新譜・旧譜):桑田佳祐、サザンオールスターズ、福山雅治、星野源、Perfumeなど
  • レーベル収入:福山雅治、まふまふのライブBlu-ray&DVD、BABYMETALのアルバムなど
  • 番組制作収入:単発番組の制作受託など
  • 映像製作収入:映画『沈黙のパレード』の劇場配給分配収入、イベント興行の中継及び上映収入など
  • 映像作品販売収入:吉高由里子主演ドラマ「最愛」、映画『護られなかった者たちへ』などのBlu-ray&DVD販売収入

出演・CM事業は、出演収入の増加により、営業収入55億3,500万円(前年同期比3.6%増)、出演収入及びCM収入に係る営業原価の増加により、セグメント利益7億4,100万円(前年同期比42.1%減)となり、増収減益となった。

主な事業

  • 出演収入・CM収入:福山雅治、大泉洋、安田顕、星野源、DEAN FUJIOKA、ホラン千秋、仲里依紗、板谷由夏、吉高由里子、吉沢亮、三吉彩花、堀田真由、小関裕太、清原果耶、桜田通など

2024年3月期の連結業績の見通しは、営業収入470億円(前年同期比10.5%減)、営業利益27億円(前年同期比14.4%減)、経常利益28億円(前年同期比17.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16億5,000万円(前年同期比2.5%減)とした。

当連結会計年度については新型コロナウイルス感染症に係るイベントの開催制限の緩和に伴い、大型公演の開催が例年よりも集中し、コンサートツアー、舞台公演、ライブ制作事業、ライブ・ビューイング事業が大変好調だった。一方、翌連結会計年度については、この反動減に伴い減収減益を見込んでいる。

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