『大人のための音楽堂 tic! tac! toe!(チック・タック・トー)』
2025年11月16日(日)神奈川県立音楽堂にて、『大人のための音楽堂 tic! tac! toe!(チック・タック・トー)』と題した、ジャンルレスな複数のプログラムを一度に楽しめる公演が開催される。
本公演の演奏は「ホール」「ホワイエ」の2か所で行われ、ホールでは“1966 カルテット”“ダブルタツキ”“トーマス・エンコ”ら気鋭のアーティストが勢ぞろい。ホワイエでは藤枝守率いる“サンゴ・ガムラン神楽”が奏され、開演から終演までの約5時間にわたって、音楽堂内が音楽に満ちた一日となる。
公演タイトル「tic! tac! toe!(チック・タック・トー)」は、英語で三目並べのことを言う。これは、2024年に開館70周年を迎えた神奈川県立音楽堂の“歴史を刻む音”(時計のチク・タク…)から着想を得て、“音楽堂×アーティスト・お客様×音楽”の3つの要素の交わり、“ジャンルの異なる3つのホールプログラム”それらをつらぬくホワイエのサンゴガムラン神楽、以上を三目並べのゲームのように気軽に楽しんでほしい…という想いを込めてタイトルとしたそうだ。
ホールでは初めに、クラシックのテクニックをベースに、洋楽のカバーで唯一無二のサウンドを展開する女性ユニット“1966 カルテット”※(いちきゅうろくろくカルテット)が、今夏の新譜、デビュー15周年記念アルバムからアコースティックによるUKロックを響かせる。その後、クラシック界の最前線を走る俊英、二人の「タツキ(Vn:成田達輝、Vc:笹沼樹)」によるヴァイオリン&チェロの異色デュオ“ダブル・タツキ”が、演奏されることさえ珍しい曲目をその卓越した技術と表現力で魅せる。ホール公演最後のステージはフレンチ・ジャズ界の貴公子“トーマス・エンコ”による〈モーツァルト・パラドックス〉。クラシック奏者としても一流のエンコが今年の新譜〈モーツァルト・パラドックス〉から、ラクリモーサやアイネ・クライネ・ナハトムジークなど、日本人にも馴染みの曲をクラシックとジャズのクロスオーバーでおくる。
1966 カルテット
ダブルタツキ(成田達輝) (C)Marco_Borggreve
ダブルタツキ(笹沼樹) (C)Taira_Tairadate
トーマス・エンコ (C)Julien-Benhamou
※本公演では伊藤利恵子(チェロ)に代わり、サポートメンバーの井上文乃がチェロを演奏。
ホワイエでは、現代音楽の第一人者、藤枝守のディレクションによるサウンドインスタレーションと“サンゴ・ガムラン神楽”が、開場から終演まで、断続的に上演される。サンゴ礁の隆起によって生まれた喜界島、そこで採取されたサンゴの骨格から発生した音響が、サウンドインスタレーションとしてホワイエに流れるなか、ハープによる奉納演奏(彩愛玲)、ジャワ舞踊をともなう“珊瑚ガムラン曼荼羅”(藤枝守作曲)、喜界島に因んだ能の謡「俊寛」(清水寛二)、喜界島シマ唄(川畑さおり)などの多彩な演目が神楽仕立てのなかで展開していく。
ガムラン
彩愛玲
清水寛二
川畑さおり
いつもの音楽堂とは一風ことなる、ゆるやかに音楽に満たされる一日を神奈川県立音楽堂にて楽しもう。

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