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STING 3.0 JAPAN TOUR 2025、スティング2年振りの来日公演は絶賛と興奮の嵐 まだ間に合うこの機会に新たな歴史を目撃せよ

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スティング3.0

スティング3.0

『STING 3.0 JAPAN TOUR 2025』20025.09.14(sun)有明アリーナ

スティングの2年振りの来日公演『STING 3.0 JAPAN TOUR 2025』が遂に始まった。「STING 3.0」はスティングにとってポリス以来となるスリーピース編成のグループで、昨年から今年にかけてヨーロッパ、北中南米、アフリカ、中東などを回る大規模なワールド・ツアーを敢行。脂の乗った状態での来日公演ということで、初日の神戸公演が終わるやいなや、SNSには絶賛と興奮のコメントが溢れた。今回のスティングは見逃しちゃいけない。新たな歴史の目撃者になるべく、日本公演2日目の9月14日、有明アリーナへ足を運ぶ。

スティング3.0

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1曲目は「Message in a Bottle(孤独のメッセージ)」。巨大な2面スクリーンにスティングの表情が映し出されると、満員の観客からどよめきのような大歓声が上がる。黒のスリムパンツに辛子色のTシャツ、シェイプアップされたボディとしなやかな立ち姿。そして何より、ヘッドセット型マイクを装着し、使い込んで塗装の剥げたベースを弾きながら歌うスティングの、素晴らしい声量とあの独特の節回し。73歳? 渋さと若々しさのバランスが最高にかっこいい。

スティング3.0

スティング3.0

この3人で制作した新曲「I Wrote Your Name (Upon My Heart)」から「If I Ever Lose My Faith In You」「Englishman in New York」、そして「Every Little Thing She Does Is Magic」へ。セットリストはポリス、ソロ、最新曲までと幅広く、曲間をほとんど開けずにテンポよく進む。ギターは長年スティングを支えてきたドミニク・ミラー、ドラムはマムフォード&サンズなどのサポートをしていたクリス・マース。編成はポリスと同じだが、音数が少ないからこそプレイヤーの個性の違いは明確で、ポリスの楽曲はよりパワフルなロック色を増し、ソロの楽曲はよりソリッドで生々しく響く印象だ。「Englishman in New York」での観客とのコール&レスポンスなど、より親密さを増しながらライブは進む。

スティング

スティング

序盤の興奮を経て、ここからの数曲はミドル/スローテンポの曲を連ねてしっとりと聴かせる。ドミニクの繊細な指使いが見せ場を作る「Fields of Gold」、スティングが伸びやかなベース・ソロを決める「Never Coming Home」をはじめ、「Mad About You」「Wrapped Around Your Finger」「Fortress Around Your Heart」と、曲調こそゆったりだが、しっかりとリズムを刻むクリスのドラムのおかげで、ピリッとした緊張感が途切れない。ステージ上で凝った仕掛けは何もないが、ポリスの楽曲「Wrapped Around Your Finger」でのロウソクの炎が揺れる映像など、最小限の演出でイメージを掻き立てる演出がハマっている。

ドミニク・ミラー

ドミニク・ミラー

クリス・マース

クリス・マース

激しいリズムと歪んだギター、叫ぶようなハイトーンがかっこいいポリスのナンバー「Driven to Tears」を機に、再びライブのムードが変わる。メロディアスなベースラインからスタートする「A Thousand Years」、コール&レスポンスで盛り上がる「Can’t Stand Losing You」、そしてギタリストがイントロのフレーズを爪弾いただけで大歓声が上がる「Shape of My Heart」。大スクリーンで、スティングやドミニクの指先のアップまで映してくれるのが嬉しい。スティングのあの独特の歌の節回しが、ベースを弾きながら歌うというスタイルと直結していることが、今更ながらによくわかる。スティングのベースの巧さを堪能できるのも、「STING 3.0」の大きな魅力だ。

スティング3.0

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ここからフィナーレまで、ほぼノンストップで代表曲を畳みかける構成は、圧巻のひとこと。演奏もコール&レスポンスの作法も、いかしたレゲエのフィーリングが染みついた「Walking On The Moon」からアップテンポで疾走する「So Lonely」へ、そしておそらくこの日初めて同期のリズムを入れ、分厚いサウンドで踊らせる「Desert Rose」へ。さらに「King of Pain」を経て「Every Breath You Take」へと繋げる贅沢な展開に、満員の観客は大興奮。広い有明アリーナがとんでもない熱気に包まれる。

そしてアンコールは2曲。長い間奏をコール&レスポンスで盛り上げる「Roxanne」の熱狂を経て、スティングがガットギターを爪弾きながら柔らかく歌う「Fragile」で締めくくる。全21曲、110分間。演出は最小限、演奏はソリッド&ダイナミック、そして選曲はスリーピースに合わせたベスト・オブ・ベスト。「STING 3.0」はノスタルジーとも原点回帰とも違う、より自然体で剥き身をさらけ出すような、スティングの現在位置を示す素晴らしいグループだ。

スティング3.0

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『STING 3.0 JAPAN TOUR 2025』の日程は、9月12日に神戸・GLION ARENA KOBE、14,15日に東京・有明アリーナ、17日に名古屋・IGアリーナ、19日に広島サンプラザホール、21日に福岡・マリンメッセ福岡B館の、5都市6公演。初日の神戸公演からは「Heavy Cloud No Rain」と「Fortress Around Your Heart」が入れ替えられ、今後もセットリストの変更があるかもしれない。今回のスティングは見逃しちゃいけない。会場で会いましょう。

取材・文=宮本英夫 撮影=古渓 一道

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