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投資家の86%、音楽IPへの投資拡大を計画 英フォース・ピラー調査

ビジネス 海外

ポートフォリオに音楽資産を組み入れている機関投資家の約80%が、2026年には企業が音楽への投資により多くの資金を充てるようになると予想しているーー。企業・金融広報コミュニケーション会社の英フォース・ピラーが公表した調査結家から、こうした実態が明らかとなった。

同社は今回、世界の音楽投資コミュニティーにおける市場心理の追跡を目的とした初の専門調査「ミュージック・インベストメント・バロメーター」を実施。2025年第4四半期に世界12カ国の意思決定者および上級アドバイザー125人から得た回答を基にしている。

回答者の99%は、録音音楽や出版カタログからロイヤルティー収入に至るまでの音楽IPが、主要な資産クラスとして認識・扱われていることに同意。78%は音楽業界への総資本配分が増加すると予想している。

86%は今後12カ月以内に音楽権利への配分を増やす計画で、66%が利用可能な案件数が前年比で増加したと答えた。平均取引額は8,700万ドル。リターンを除けば、実績と経営陣の評判が、資本配分の決定における2つの主要な要因として挙がった。

42%は今後12カ月の最大の懸念事項としてAIが業界に与える影響を挙げ、92%は投資対象としての音楽の中長期的な見通しについて楽観的な見方を示した。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

音楽IPが「資産クラス」として機関投資家に認知された——回答者の99%がそれに同意したという数字は、もはや議論の余地がないことを示している。86%が今後12カ月で音楽権利への配分を増やす計画を持ち、平均取引額は8,700万ドル。CMGが4億5,000万ドルを調達し、UMGがDowntownを買収した同じ時期にこの調査結果が出たのは偶然ではない。注目すべきは「AIへの懸念」と「楽観的な見通し」の共存だ。42%が今後12カ月の最大懸念としてAIを挙げながら、92%が中長期見通しに楽観的と答えている。リスクは認識しつつ、それでも投資する——これは音楽IPへの構造的な確信を示している。録音音楽・出版カタログ・ロイヤルティーという多層的な収益構造が、金融市場において不動産や株式と並ぶ資産として定着しつつある。「作る・届ける」に加えて「保有する・運用する」という軸が音楽ビジネスに加わった時代の、ひとつの断面だ。

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

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