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ユニバーサルミュージック、第3四半期も増収増益 YouTubeと「ストリーミング2.0」のライセンス契約締結

ビジネス 海外

ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)は10月30日、第3四半期(7〜9月)の売上高(恒常為替レートベース)が前年同期比10.2%増の30億2,100万ユーロ(約5,346億9,000万円)になったと発表した。テイラー・スウィフトの最新アルバム(初回出荷分)や日本市場での好調を背景に、フィジカルが2桁の伸びを示した。

売上高を部門別に見ると、音楽ソフトは22億2,300万ユーロで実質8.3%増加。うち、サブスクリプション(※有料ストリーミング配信)は8.7%増の11億7,800万ユーロ、ストリーミング(※無料ストリーミングにおける広告売上の分配)はほぼ横ばいの3億3,700万ユーロだった。ダウンロード・その他デジタルはほぼ変化がなく、フィジカルは23.1%、ライセンス・その他は4.1%それぞれ増えた。

音楽出版は実質13.6%伸び、マーチャンダイズ・その他は15.6%拡大した。

EBITDA(利払い・税引き・償却前利益、特別損益除く)は実質11.6%増の6億6,400万ユーロ。これをベースとした利益率は22.0%と、1年前から0.4ポイント改善した。

ルシアン・グレンジ会長兼CEOは決算説明会で、YouTubeと新たな包括的ライセンス契約を締結したと発表。今回の契約は、UMGが掲げる「アーティスト中心モデル」の推進などを含む「ストリーミング2.0」戦略を反映したものとなる。

(文:坂本 泉)

榎本編集長

「絶好調のユニバーサルミュージックのQ3決算がやはり絶好調で、前年同期比10.2%増の30.2億2,100万ユーロ(約5,300億円)に。洋楽ならテイラー・スウィフトの新譜がCDでも好調、K-POPならNetflix史上No.1でBillboardでも世界一の「KPOPガールズ!デーモンハンターズ」、記事中の「日本市場での好調を背景に」だとSpotifyチャートを埋め尽くしたMrs. GREEN APPLE、今年海外ツアー開催のAdo、藤井風、セカオワ、他にもimaseやRADWIMPSなどJ-POPの海外展開も絶好調だ。グレンジCEOの掲げる「Streaming2.0」とは、音楽の大量提供とストリーミング数を競う「量で勝負」の1.0に対し、スーパーファンの推進、サブスクの値上げ、AIほかテック企業との提携、アジアなど世界戦略の強化といった「質で勝負」の戦略、実際、世界の音楽産業はその方向で動いている」

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。

@musicman_nusicman