広告・取材掲載

広告・取材掲載

ライブ・エンタメ市場が想定を超えて最高更新〜ぴあ総研が確定値および将来予測値を発表

ビジネス レポート

ぴあ総研は6月24日、毎年行っているライブ・エンタテインメント市場動向に関する調査結果の確定値を公表し、及び将来予測値を更新した。

  • ライブ・エンタテインメント市場規模=音楽コンサートとステージでのパフォーマンスイベントのチケット推計販売額合計と定義。
  • 2024年1月~12月に開催されたイベントが今回の推計対象。
  • オンラインライブは含まない。
  • 2024年12月に公表した2025年以降の将来予測を、2025年6月時点の推計として更新。

2024年のライブ・エンタテインメント市場規模(確定値)

2024年1月~12月のライブ・エンタテインメント(音楽・ステージ)市場規模は、対前年増減率10.9%増の7,605億円となり、過去最高を更新した。コロナ禍前の2019年(6,295億円)と比べて20.8%増、2023年(6,857億円)からも10.9%増と大幅な伸長となった。ジャンル別では、音楽分野が5,299億円(対前年増減率11.4%増)、ステージ分野が2,306億円(対前年増減率9.8%増)と、ともに二桁成長を達成し、拡大基調がより鮮明となっている。

市場拡大の背景には、「トキ消費」「推し活」など新たな消費行動の定着に加え、大規模会場の新設・高稼働化、人気アーティスト・コンテンツの集客力強化、チケット単価の上昇など複数の要因が挙げられる。また、地方市場も回復基調にあるものの、地域間格差が依然として残り、弱含みのエリアも散見。1公演あたりの動員数やチケット単価も、引き続き高水準を維持している。

2030年までのライブ・エンタテインメント市場規模の将来予測値

2024年12月に公表した将来予測を、2025年6月時点の推計として上方修正した。2024年の市場規模確定値(7,605億円)は、前回予測値(6,994億円)を大きく上回る着地となった。今後も、新規会場の設置、新設会場の安定稼働、高付加価値コンテンツの創出が進むことで、2030年には8,700億円まで拡大する見通しだ(年平均成長率2.4%)。

今後の成長リスクとしては、国内人口の減少、人材不足、老朽化施設の改修・建て替え、そしてチケット価格上昇に対する消費者の価格許容度が挙げられる。これらの課題が市場拡大の制約要因となる可能性があり、持続的成長には、産業の構造的な転換と新たな価値創出が求められる。

関連タグ