エフエム東京ら5社、radikoとドコモのデータを活用した新たなラジオマーケティングサービス提供

エフエム東京(以下、TFM)、ラジオDXアライアンス(以下、RDA)、NTTドコモ、インテージ、ドコモ・インサイトマーケティングは、スマートフォンなどでラジオやポッドキャストが聴けるサービス「radiko」のデータのうちTFMが保有する聴取データと、ドコモが保有する「dポイントクラブ」会員基盤などの会員データ(以下、ドコモデータ)およびインテージが保有する各種マーケティングデータ(以下、インテージデータ)を活用した、新たなラジオマーケティングサービスを提供開始。聴取データと会員基盤データの連携により、リスナーの属性を可視化し、事前のプランニング/事後の効果検証を一貫して行うことができるラジオマーケティングサービスは国内初となる。
ラジオ番組内で流される音声広告であるラジオ広告は、広範囲の不特定多数のリスナーに向けて情報を届けることが可能な一方で、ターゲットのリーチの精度や、効果測定の難しさが課題とされている。この課題を解決するため、月間利用者数が約900万人、日別利用者数約180万人が利用する「radiko」のデータのうちTFMが保有する聴取データと、1億会員を超えるドコモデータおよびインテージデータを組み合わせ、広告主にとって、効果的なターゲティングと、ブランド認知度向上などの成果の可視化など、精度の高い効果測定を可能とする本サービスを開発した。
具体的には、性年代や趣味嗜好などの統計データを持つドコモデータおよびインテージデータと、TFMが保有する「radiko」のユーザーIDを大規模DMP「di-PiNK」を用いて突合し、広告主のターゲットとなり得るセグメントごとに聴取分布(ヒートマップ)を作成、およびユーザーのプロファイルを可視化することで、各ラジオ番組のリスナーの属性や消費動向などの情報を把握する。
セグメントは、性年代などの属性情報、ライフイベント、購入意欲・趣味嗜好などドコモやインテージが持つ多様なデータから設定可能。これにより、リスナー属性に基づいた効率的なプランニングができ、ラジオ広告の費用対効果を最大化。さらに、KPIに応じて広告出稿後のブランドリフト調査なども実施することで、ラジオ広告の費用対効果を数値化することも可能となっている。
本サービスでの広告効果可視化の有用性を確認するため、日清オイリオグループ(以下、日清オイリオ)と協力して、実証実験を実施。日清オイリオは、認知度およびブランド価値向上のため、広告ターゲットに沿ったセグメントの聴取状況をヒートマップとして可視化し、最適な広告出稿枠を選定し、日清オイリオのラジオ広告を出稿。その後、TFMのリスナーのうち、実際に日清オイリオのラジオ広告に接触したdポイントクラブ会員(以下、広告接触者)と、接触しなかったdポイントクラブ会員(以下、非広告接触者)を抽出し、ブランドリフト調査をおこなった。
その結果、確実に広告に接触したリスナーを捉えて広告効果を可視化することに成功。具体的には、広告接触者は、非広告接触者と比較して、日清オイリオについて友人・知人や家族などと話題にした人が1.5倍、日清オイリオHPなどの検索率が1.3倍となったことを可視化できた。
今後はこれらの数値を元に、セグメント選定などのプランニングにおいて、ラジオ広告の費用対効果を最大化することに役立てることが可能。また、本サービスでは、ラジオ広告に止まらず、「radiko」の聴取データとドコモデータおよびインテージデータの連携により、ラジオ広告接触者へのWEB広告でリターゲティングするなど、継続的なアプローチが可能となる。
TFM、RDA、ドコモ、インテージ、DIMは、データマーケティングの時代に対応し、ラジオ広告を活用した新たなマーケティングおよびプロモーションサービスの創出に向け、今後も積極的に取り組んでいくとしている。さらに、エフエム東京をキー局とするジャパンエフエムネットワーク38局全体のリスナー可視化を図り、エフエム北海道を皮切りにラジオ広告のDXを進めていく。
各社の役割
TFM:メディア事業・radiko聴取データをDIMへ提供・本サービスの提供主体
RDA:ラジオマーケティング、ラジオコンテンツのDX支援
ドコモ:dポイントクラブ会員の属性情報や位置情報などの各種データ(顧客から必要な同意を得られているものに限る)のDIMへの提供
インテージ:「SCI」や「買いログ(CODE)」などの消費者の購買行動分析に強みを持つ各種データ(顧客から必要な同意を得られているものに限る)のDIMへの提供
DIM:本サービスを実現するための統合データ基盤の構築ならびに大規模DMP「di-PiNK」の提供
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