韓国のエスエム・エンタテインメント、第3四半期は9%減収 来年ガールズグループがデビュー
韓国のエスエム・エンタテインメントは、2024年第3四半期(7〜9月)の売上高が前年同期比9%減の2,422億ウォン(約267億円)になったと発表した。営業利益は73.6%減の133億ウォン。親会社(エスエム・エンタテインメント)のアルバム売上の減少、子会社の収益悪化に加え、同社初の英国ボーイズグループ「ディア・アリス」のデビュー番組に関する制作コストが響いた。
ディア・アリスは、K-POPモデルを欧米の音楽ビジネスに持ち込もうとするエスエム・エンタテインメントの試みで、英国のTV制作会社ムーン&バック・メディアとの共同プロジェクト。典型的なK-POPの手法で、バンド結成を追ったリアリティー番組を制作し、英公共放送BBCで放送された。
親会社の売上高は1,721億ウォンと8.8%減少。部門別では、アルバム・デジタル音楽が、前年のベース効果により35.7%縮小。一方のコンサートは、公演数の増加とビジネスの国際化で55.9%拡大した。
同社は併せて、aespa以来5年ぶりとなるガールズグループが来年1月にデビューすると明かした。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「エイベックスなどと組んで日本でも東方神起、少女時代、aespaなどを展開するK-Popの雄、エスエム・エンタテイメントのQ3決算は前年比9%減。アルバム・デジタル部門の35.7%減に加えK-POPの得意手法であるBBCなど欧米テレビでリアリティー番組を制作・放送するコストが響いた。ライブは海外展開が好調で55.9%増。今年はaespa以来のガールズグループを投入する。ここにまとめたのはそのままK-Popの作り上げた基本勝ちパターンだが、HYBEと比べると未来への投資が遅れている印象もある」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。