エムアップHD、23年4月~12月期は大幅な増収増益

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エムアップホールディングス

エムアップホールディングスは2月14日、2024年3月期第3四半期の連結業績(2023年4月1日~2023年12月31日)を発表。売上高は135億2,700万円(前年同期比14.1%増)、営業利益は21億7,400万円(同26.9%増)、経常利益は21億9,900万円(同27.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億6,800万円(同27.7%増)となった。

コンテンツ事業に係るファンクラブ・ファンサイト事業等では、営業体制の強化とファンクラブのプラットフォーム「Fanpla Kit」の活用により引き続き新規アーティストの獲得を進めるとともに、好調なライブ・コンサートの動きと連動し、会員向けのチケット先行受付や会員限定ライブなどにより、事業の基盤となるファンクラブ/ファンサイトの会員数を堅調に増加させた。加えて、日本市場で活躍するKPOPアーティストのファンビジネスを活性化することを目的とし提携する韓国企業との間でのファンプラットフォーム事業の準備を進めるとともに、中国でのファンクラブ展開も開始するなど今後の事業拡大とグローバル展開へ向けた取り組みも進めている。売上高は100億3,800万円(前年同期比14.0%増)となった。

コンテンツ事業に係るEC事業では、アーティストグッズ販売のECへのデジタルシフトが進む中で、回復するライブやコンサートの動きと歩調を合わせツアー、ライブグッズ等の商品取扱高を増加させ、販売は好調に推移した。加えて、事業基盤を拡大させるべくファンクラブ向けのオンラインくじ「Fanpla Chance」やオンラインフォトサービスなど、新たなファン体験を提供するサービスの利用拡大にも取り組んできた。また、ファンニーズに寄り添った新たなコンサートグッズの販売方法として、コンサート会場での電子決済や事前販売・会場受取サービスなどを充実させ、その需要の高まりも引き続き見られた。売上高は12億9,100万円(前年同期比24.1%増)となった。

以上の結果、コンテンツ事業全体の売上高は113億3,000万円(前年同期比15.1%増)、セグメント利益は20億2,200万円(同18.3%増)となった。

電子チケット事業では、ライブ、イベントが増加していく中で、電子チケットの強みを活かしマーケットシェアを拡大させ、電子チケットの発券枚数を増加させることができた。また、コンサートの再開に伴い増加する不正転売に対応すべく、機能の追加や改善によってサービスの利便性を向上させることで、トレードによる二次流通の普及と利用促進にも努めてきた。加えて、プロ野球球団の公式チケット二次流通のサービスやバレーボールVリーグの電子チケットの取り扱いも開始するなど、スポーツ領域でのチケット取り扱い拡大に向けた取り組みも本格化させてきた。アーティストのサイン入りのグッズなどの商品を提供するオンラインくじ「くじプラ」といったチケット1枚あたりのサービス単価の上昇を目的としたライブ/チケットと連動する施策やサービスについても継続的に提供を行った。電子チケット周辺領域のサービスとしては、プロ野球等のスポーツのカードコレクションアプリにおいて、新たに卓球TリーグやJリーグクラブを対象としたサービスの提供を開始し、主力のプロ野球以外のスポーツでの展開にも注力してきた。以上の結果、当第3四半期連結累計期間におけるチケット事業の売上高は21億7,300万円(前年同期比8.8%増)、セグメント利益は6億8,200万円(前年同期比34.6%増)となった

その他事業には、主にキャラクターグッズやアパレル、出版、プロダクション業務などが含まれる。将来の収益獲得に向けた事業育成を行い、売上高は2,300万円(前年同期比41.4%増)、セグメント損失は2,300万円(前年同四半期は3,200万円のセグメント損失)となった。

2024年3月期の見通しは、売上高175億円(前年同期比9.8%増)、営業利益25億円(同20.5%増)、経常利益25億円(同20.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15億円(同37.2%増)を見込む。

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