「茨城のフェス文化の灯を消すな!」LuckyFes開催の決断とそのヴィジョン〜茨城放送 取締役オーナー 堀義人氏インタビュー

インタビュー フォーカス

茨城放送 取締役オーナー 堀義人氏

茨城放送(LuckyFM)は1月5日、ROCK IN JAPAN FESTIVALの千葉移転という衝撃的な発表の2時間後、「茨城のフェス文化の灯を消すな!」を合言葉に、独自の音楽フェス開催を発表した。「LuckyFM Green Festival」(通称LuckyFes)と名付けられたそのフェスは、「音楽と食とアートの祭典」をテーマに掲げ、5つのコンセプトとともに、今までにない新しいフェスを目指すという。今回の決断に至る経緯や、フェスの構想についてLuckyFesの総合プロデューサーであり、茨城放送 取締役オーナーを務める堀義人氏に話を聞いた。

プロフィール

堀義人(ほり・よしと)


茨城県出身。京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立。1996年グロービス・キャピタル設立。2006年グロービス経営大学院を開学。2008年に日本版ダボス会議である「G1サミット」を創設。2011年には復興支援プロジェクト「KIBOW」を立ち上げる。2016年に「水戸ど真ん中再生プロジェクト」の座長に就任し、同年茨城ロボッツ、2019年に茨城放送の取締役オーナー就任。いばらき大使、水戸大使。

LuckyFesで茨城の人たちに希望を持たせたい

ーーまず、堀さんの自己紹介も兼ねまして、ご自身の現在の活動について教えてください。

堀:僕は現在、グロービス経営大学院学長兼グロービス・キャピタル・パートナーズの代表パートナーや、G1サミットを運営する一般社団法人G1の代表理事、一般財団法人KIBOWの代表理事、そして僕は水戸で生まれ育ったのですが最近では「水戸ど真ん中再生プロジェクト」に力を入れていまして、B.LEAGUE所属のB1チームである茨城ロボッツのオーナーと茨城放送の取締役オーナーを務めています。

その一環として、昨年ROCK IN JAPAN FESTIVAL(ROCK IN JAPAN)を茨城放送が主催しましたが残念ながら中止となりました。また、今年1月5日に千葉に移転すると発表されましたので、「茨城のフェス文化の灯を消すな!」を合言葉に「やるっきゃねーべよ」と手を挙げて、LuckyFesを手掛けることになりました。

ーーやはり、茨城県においてROCK IN JAPANのイメージはとても強いと思いますし、普通だったら少し間を取っておこうと考える人も多いと思うんですが、即座にLuckyFesをやることにしたのはなぜですか?

堀:おっしゃるようにROCK IN JAPANの茨城県に占める、文化面とマインド面の影響力はすごく高いんです。ご存知の通り、茨城県は魅力度ランキング最下位県ということで「魅力がない県」と思われている中で、「ROCK IN JAPANがあるんだ」とみんなが誇りに思っていたのに、それが千葉県に移ってしまうと決まったときの落胆は、すごく大きいだろうと予想していたので、茨城の人たちを落胆させまい、希望を持たせたいと、ROCK IN JAPAN千葉移転の発表の2時間後に、LuckyFesの開催を発表しました。

ーー事前に準備はしていたんですか?

堀:もちろんROCK IN JAPANのプレスリリースの時期は聞いていたので事前準備はしていました。また、ROCK IN JAPAN側にもプレスリリースの内容を事前に見てもらい、しっかり調整した上で発表しました。

ーーもともと堀さんは音楽フェスやイベントに興味をお持ちだったんですか?

堀:当然、参加者としてROCK IN JAPANやFUJI ROCK、Japan jam、CountDown Japanとかいろいろ参加していましたが、まさか自分でやることになるとは想像していなかったです。もちろん興味はありましたし、放送局のオーナーになったこともあって、イベント系の強化の一環で、1つのコンテンツとしてフェスというのも考えたことはありました。ただ、どのタイミングでやるかというのはあまり深く考えていなかったです。

ーー茨城に対する郷土愛というか「なんとかしないといけない」という責任感が背中を押した?

堀:それが一番大きかったですね。ROCK IN JAPANがいなくなってしまうというのは、茨城側から見たら喪失感しかないので、そこに代替するようなフェスを「やるっきゃねーべよ」と手を挙げました。その結果、地元を中心にすごく応援してくれているというのが現状ですね。

ーーただ、堀さんは主催のご経験は多いと思いますが、フェスのプロモーターとしては全くの未経験という状況で、その困難さというのは色々想像できるんですが、いかがですか。

堀:僕自身、起業家として0から大学院を作ったりベンチャーキャピタルを0から日本No.1にしたりしてきましたが、困難があまり苦にならないタイプなんですよね。むしろ未知の分野への挑戦に対してワクワクする方なのです。今回我々には、ROCK IN JAPANが千葉に移転する際に何もせずに指をくわえて寂しく夏を過ごすか、あるいは手を挙げて自分たちでやるかの2つの選択肢しかなかったのですが、僕は迷わずやる方を選びました。そういう性格なので(笑)。

僕は常に、何かやるときにはNo.1にならないと意味がないと思っています。No.1を目指すときに一番やってはいけないことは、他と同じ土俵で戦うことなんです。そもそもROCK IN JAPANと同じことをやっても勝てませんし、二番煎じになってしまいます。従い、他と全く違うものを打ち出し、新たなカテゴリーを創り出しそこでNo.1になり、アーティストや参加者の満足度を高めることによりそのフェスが育ち、結果的に規模面と質の面双方で日本No.1になることが重要です。ですから、フェスを再定義するような全く違うフェスを作っていこうと決めました。

ーー全く別のコンセプトのフェスを、ここからはもう真っ向勝負でライバルとして立ち上げようと。

堀:実はフェスを立ち上げると決めたときに、一番最初にROCK IN JAPANさん側に伝えたんです。それから渋谷陽一さんにも直接会いに行って「ロッキンさんの移転は、茨城にとってはマインド面、そして経済的・文化的な損失が大き過ぎるので、我々がゼロからフェスを立ち上げることにしました。ついてはご協力をお願いします」とお願いしました。ですから、真っ向勝負ではないんです。ロッキンさんのために移転後も場を温めておいて、いつでも茨城に戻って来られるように、場を守っている感覚です。

ぜひ戻ってきて欲しいと思います。そして、ロッキンさんが戻ってきた時に全く違うことをやっていないと、面白みがないと思うんですよね。そういう意味では、業界に新しい風を吹き込むようなフェスができたらと思っています。全く違う発想で、新しい客層を広げていく新しいフェスが登場した方が、業界にとっては良いことだと思います。

コンセプトは「音楽と食とアートの祭典」

ーーその「今までにないもの」の一端を少しお伺いすることはできますか?

堀:基本的に音楽だけじゃなくてテーマパーク的な要素を作って新たな客層を広げていこうという「音楽と食とアートの祭典」がコンセプトで、 5つのキーワードがあります。

1つ目が「グリーン」で、緑の中で環境を配慮したものにしようとフェスの名前にも入れてあります。

2つ目が「クロスオーバー」で、ROCK IN JAPANの場合はロックが中心ですが、LuckyFesはラジオ局が運営するので、ジャンルや年代を横断して、各番組ごとにステージを作るというコンセプトを考えています。そしてそれらをクロスオーバーさせるという発想ですね。それから 3つ目が「テーマパーク」で、会場に入っただけでも楽しめるような空間に作り上げようと計画中です。例えば、アートの空間があったり、また大道芸人がいたり、食フェスであったり、夜になったらイルミネーションや花火をあげたりといったテーマパーク的な要素を大きくしていこうと思っています。

そして4つ目が「ファミリーと富裕層にターゲットを拡げていこう」と。フェスというとやはり20 代が中心ですが、30代、40 代、50 代の方々が家族でも行けるようにしたいです。僕は子供が5人いますが、「全員で行こう」と話をしています。子供はヒップホップや最新J POPを聴き、ママは80’sに行って、パパはEDMを聴きに行くよとか。食もそれぞれ好きなもの選んで、「何が美味しい」、「何が楽しかった」、「次はどのステージに行こうか」とか話をするんですね。音楽も食事も自分の好きなものが選べるような3 日間ができたらいいなと思っています。

木陰の多い場所ですし、老若男女関係なく楽しめるようなフェスにしていきたいです。ファミリーエリアを作って、キッズがトランポリンで遊べるようにしたいです。

また、フェスってほとんどVIPチケットは発行しないんですが、LuckyFesではVIPスペースも作って、エアコンもあって、飲食は並ぶことなく手元のスマホから発注できて席まで持ってきてくれる仕組みの導入などを行い、暑い中でも快適に過ごせるようにしたり、ステージ横にも席を作ったり工夫したいです。

最後の5つ目が「安全安心」です。先日、茨城県医師会会長とも「安全安心にやっていこう」と話をしました。医師会の方々にもプロジェクトに入ってもらって意思の疎通を取りながら、安全安心な運営をしていきたいと考えています。医師会も参加者も自治体の方が皆、安全であり且つ安心であると思って頂けるLuckyFesにしたいと思います。

ーー色々な人たちが楽しめるフェスにしようと。

堀:そうですね。これまでのフェスは、どのフェスも同じようなロック系のアーティストがブッキングされている印象だったのですが、我々は、これまでフェスにあまり参加してこなかった80年代に活躍したキャリアアーティストとか、アニソンとかそういったアーティストをブッキングできたらと思っています。聴きたい人は大勢いると思いますしね。またファミリーが参加しやすくするために、18歳未満はチケット半額、小学生以下は無料というのも考えています。

ーー確かに半額チケットはないですね。

堀:18歳未満を半額にすることで高校生でも気楽に来られるような、小学生以下は無料にしてファミリーが参加しやすくするような価格体系でやっていこうと今は考えています。

ーーやはり茨城放送が中心になるんですか?

堀:LuckyFMがすべてのリスクをとってやります。準備期間が短いし、初年度はどうなるかわからないので、リスクはLuckyFMが全て負うことに決めています。また、せっかくLucky FMが主催するので、番組連動型にしたいですね。

例えば、ロックのコンサートだとほとんど司会はいないですよね。アーティストがバーっと出てきて、演奏が終わったら帰っていく。でもLuckyFesはラジオ局がやるので、各番組のパーソナリティ、例えばMUSIC COUNTDOWN 10&10という番組のパーソナリティのオズワルドさんがその場で司会しながら楽しく進行していくような感じができたらいいなとも思っています。

ーーポップアップじゃないですが、リアルにLucky FMが出現するみたいな感じですね。

堀:そうそう。そうすると今あるフェスとは全く違うものになってくると思いますし、より多くの人が楽しめるんじゃないかなと思っています。

今年やらないと意味がない〜「Think Big, Start Small」という発想

ーー昨年のROCK IN JAPAN中止の際には、茨城県医師会の要望に対してネット上が荒れました。

堀:ええ。医師会側にも多くのクレームがきたと会長さんもおっしゃっていました。

ーーああいう形になると誰もが幸せにならないですよね。が、そこで堀さんがどのように行動したかというと、医師会に新たなフェスの企画をいち早く持ち込んで、一緒にやりましょうとお願いしに行かれたというところに驚きと共感を感じます。

堀:僕らが医師会と確認したのは、「徹底的に意思の疎通をしっかりやりましょう」、です。そして、「力を合わせてみんなで安心安全なLuckyFesを作り上げましょう」、でした。

もう安全安心がないとお客さんも来ないですし、それをやらなければ主催者も批判にさらされます。医師会のメンバーと意思の疎通をとり、一緒に作っていくことが、今後のスタンダードになっていくと思います。コロナに限らず、特に夏は熱中症も含めて万全の態勢を整えることをしっかりやろうと思っています。

ーーフェスに限らずイベントを開催するとなると、関係各所との調整も大変そうですね。

堀:今回フェスをやると決めてから、改めて関係者の多さにびっくりしたんですが、会場と周辺住民、警察署、消防署、保健所、行政、医師会から始まって、一緒にその地域を支えている商工会議所、観光協会があり、さらに地元の警備会社や交通会社とか、多くの人が関係しているわけです。

今は隣接する県の県会議員や市会議員の方々、市長とか非常に多くの方々に対して話をしている最中なんですが、やはり1つの大きなフェスを行っていく上での難しさを再認識するとともに責任の重さも感じます。地方自治体だけでなく、同時に音楽業界の方々との関係性もしっかり作っていかないといけません。必ずしも歓迎している方ばかりではない可能性もありますので、その中で我々が考えていることをしっかり理解してもらうことを、丁寧に伝え、関係性を構築しなくてはいけないと思っています。

ただ「来年でも良いんじゃないか?」という声はあるんですよね。でも、どんなに小さくてもたとえ失敗してもいいから、今年やらないと意味がないと思っているんです。僕は起業家として「Think Big, Start Small」という言葉が好きなんですが、小さく始まってもいいけど、大きなヴィジョンを持って、最低5年間はやろうと決めています。そして、2年目、3年目と参加者や賛同者が徐々に増えていく形ができ、3年以内に3大フェスに並ぶ規模にすることを目指しています。ありがたいことに地元はもう本当に大歓迎なので、地元の人たちと一緒になって、地域密着型のフェスができたら良いなと思いますね。

ーー茨城に堀さんみたいな人がいて良かったですね。

堀:(笑)。まあ、たまたまその場にいた、ということだと思うんですね。茨城放送はROCK IN JAPANの主催者だったわけですし、おそらくうち以外はできる力…というよりもやる正当性が無かったのかなと思います。そして「うちがやらなかったら、誰がやるの?」というところにたまたま僕がいたんだと思います。

ーー偶然ではないですね。でも。

堀:そうかもしれないですね。たまたま僕がいたからかもしれないです。僕が責任ある立場で判断するとしたら、当然「やる」としか言えないんですよね。やめるという意思決定は僕にはできないですし、そのことで多くの人をがっかりさせることはしたくないです。

ただ、茨城放送に迷惑をかけられないので、もし損失が出たら自分で損失補填しようと決めています。幸いなことにベンチャーキャピタルで儲かったお金が多少あるからできることだと思います。たまたまその場に僕がいて、僕が判断することになった以上、やるしかない、と意思決定をした。ただ、音楽業界のことはほとんど知りません。新参者として頭を下げながら、多くの方に理解をしてもらうために一生懸命努力をしている最中ですね。

「神様はどこに僕を導こうとしているのか?」と考えることがあります。「社会の創造と変革を!」と経営大学院とベンチャーキャピタルを作り、「日本を良くする!」とG1とKIBOWを創設し、「水戸を地方創生の魁に!」と水戸ど真ん中再生プロジェクトを立ち上げ、その流れでプロバスケットボールチームと茨城放送のオーナーになり、そして今やフェスの総合プロデューサーですよ。僕は導かれるままに、使命を全うするだけだと思っています。次に何をすることになるのかわからないですが、今はフェスの成功に没頭しようと思っています。

茨城のために全く違う発想でフェスを作り上げたい

ーー地域密着型のフェスというお話が先程出ましたが、フェスというビジネスがこれから日本のあちこちで必要になってくると堀さんはお考えでしょうか。

堀:広大な場所を使ったイベントというのは、地域の魅力を発信できる強力な装置になるんで、これからさらに重要性が増してくると僕は思っています。チームラボが日本三名園の偕楽園で光の祭りを60日間開催するとか、千波湖(水戸駅から徒歩数分の湖)での歌舞伎花火とか。そういう場合の偕楽園や千波湖というのは 1つの巨大な装置なんです。

偕楽園は夜は使っていなかったけれど、チームラボによって新たな価値が生まれてきていますし、千波湖で花火をやることによって交流人口が増えるなど、大きな意味が生まれて来ています。フェスも含めた巨大イベントというのは、上手くやればその地域の活性化の目玉になると思っています。

僕は、偕楽園梅まつり、水戸歌舞伎花火、LuckyFM Green Festivalの3つを勝手に「茨城3大イベント」と呼んでいます。全部10万人以上動員するようになれば、茨城にとって非常に大きな力になるわけです。

その1つであるフェスというのはテーマパーク的に音楽ばかりじゃなく食もアートもあって、来た人みんなが楽しめる。テーマパークというのはアトラクションに乗らない人も、その場にいるだけで雰囲気を楽しめます。フェスも同様にその場にいるだけで楽しい雰囲気を創れたら幸いと思っています。その趣旨に賛同したアーティストの方々にいっぱい来て欲しいと思うし、みんなで音楽と食とアートを楽しめたらいいな、と思っています。

ーー今後、各地域でフェスを検討し始めた方々が、詳細を詰めていく段階で様々な障壁にぶつかるという場面はどうしてもやはり出てくると思いますが、そういう時にどう突破していけばいいのかアドバイスをいただけますでしょうか。

堀:僕が常に考えていることなんですが、「人と全く違うことやれ」とアドバイスしています。同じものをやっていたら絶対飽きられるので、全く違うものを作っていくことが重要です。あとはデータベースが大事ですね。LuckyFesに関して言えば「いばとも」というデータベースを作っています。放送局の経営をやって分かったことは、茨城放送のような地方の放送局にはほとんどデータベースがないということなんです。その「いばとも」と「いばチケ」というチケットの決済システムを連携させることで、告知ができる力が出てきます。そうすると、例えば花火に行った人たちをフェスへ、偕楽園光の祭典に行った人をフェスへ、もちろんその逆にも呼び込むことができます。

ーーイベント同士で観客を呼び込むことができると。

堀:フェスって同じ人たちが色々なフェスを回っているので、フェス業界全体では人が増えていない印象があります。でも、違うコンセプトで開催し新しい客層を獲得して、データベースを作ることで、再現性が高まり、市場も拡張します。データベースのノウハウは、僕がオーナーをやっている茨城ロボッツから得ています。ロボッツは真剣勝負の試合を年間60日(ホームで30日)開催しているんです。

そこではしっかりとファンクラブが組織され、データベースが作られ、ファンに告知していくシステムができあがっています。フェスなどのイベントにも同様なものが必要なんじゃないかと思っています。つまりユニークなコンテンツとマーケティングサイドのストックとしてのデータベースが一番重要だと思いますね。

ーーもちろん音楽業界内にも起業している優秀な方々はたくさんいるわけですが、堀さんのように全く違う世界の起業家が、外部の視点でフェスをやるというのは大変興味深いです。

堀:僕は実際に茨城放送の経営改革をやっているわけですが、去年、結果が出始めて売上がV 字回復をしたこともあり、民放連の経営トップセミナーという経営トップしか参加しないセミナーで基調講演をする機会を得ました。僕は社長でもなくてオーナーをたった2年間しかやっていないんです。それでも、茨城放送の改革に対して民放連の方々がすごく注目をしてくれて、お話しすることになったんです。

茨城ロボッツも同様に日本スポーツビジネス大賞のライジングスター賞を獲得しました。僕は常識をぶち破るのが好きなので、おそらくフェスに関しても全く違う発想でやると思います。自分の感覚で「これが正しい」と思うことが、業界的には非常識なこともあるかもしれませんが、そこは自分を信じてやっていこうと思っています。でも、「邪道だ」と思っている人も多くでて来るでしょうね。

ーーでも、一生懸命考えて行動している堀さんの話を聞いているうちに「ああ、そういうことだったんだ」と理解していただけるんじゃないかと思います。

堀:「邪道だ」って業界の人に思われたとしても、「そうかもしれないな」と思ったりもするんです。自分たちがフェスをやることになるとは思っていなかったですから。「しゃーあんめ」(茨城弁で「しょうがない」の意味)、という表現はおかしいかもしれませんが、茨城のためにはやらなくてはいけないことを黙々とやり続けようと思っています。そして、やるからにはやっぱり全く違う面白いものを作りたいと思っています。それはフェス業界にとっても良いことだと思っていますので、是非温かい目で見守っていただきつつ、業界の方々には色々とご指導、ご鞭撻をお願いしたいと思います。

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