中国テンセント・ミュージック、第3四半期は29%増益 高価格帯プラン引き続き好調
中国最大の音楽配信サービス運営会社テンセント・ミュージック・エンタテインメント・グループ(TME)は11月12日、2025年第3四半期(7〜9月)の純利益が22億1,200万人民元(約490億5,100万円)となり、前年同期比29.4%増加したと発表した。
総売上高は20.6%増の84億6,300万人民元。ソーシャルエンターテインメントサービス部門・その他は14億9,400万人民元と2.7%縮小した半面、オンライン音楽サービスは69億6,900万人民元で27.2%拡大した。このうち音楽サブスクリプションの売上高は17.2%増の45億人民元だった。
オンライン音楽プラットフォームの月間アクティブユーザー数(MAU)は4.3%減の5億5,100万人。一方で、9月末時点の有料会員数は1億2,570万人と5.6%伸び、有料会員1人当たりの月平均課金額(ARPPU)は11.9人民元で10.2%拡大した。
高価格帯プラン「スーパーVIP(SVIP)」の最新の加入者数は公表しなかったものの(8月に1,500万人突破)、ARPPUと共に前年同期比・前期比で拡大。SVIP会員特典の継続的な拡充が寄与した。特典の中で高音質が最も人気だが、第3四半期はライブイベントと限定グッズの売り上げが3倍に大きく伸びた。
TMEは音楽配信サービス「QQ Music( QQ音乐)」「Kugou(酷狗)」「Kuwo(酷我)」のほか、ソーシャルカラオケゲーム「WeSing(全民K歌)」を運営している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長
「音楽サブスクで世界2位の中国テンセント・ミュージックはQ3決算が20.6%増の84億6,300万人民元(約1,880億円)に。Q2の総売上は84億4,200万人民元なので前期比だと微増になる。内訳を見ると、共産党政府から投銭規制のかかったソーシャルエンターテインメント売上は微減だが下げ止まった感があるものの規制前から10分の1に。MAUも4.3%減の5億5,100万人と微減傾向だが、有料会員数や株主のSpotifyも注目する高価格帯プラン(SVIP)は順調に伸びている」ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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