OpenAI、端末市場に参入 AppleでiPhoneなど手掛けたアイブ氏の新興企業を65億ドルで買収

米AI新興企業OpenAIが、iPhoneのメインデザイナーの1人としても知られる元アップルのジョニー・アイブ氏が設立したハードウエア開発の新興企業ioを65億ドル(約9,400億円)で買収。生成AI搭載のデバイス開発に注力する。
アイブ氏と彼のデザイン会社LoveFrom、OpenAIとサム・アルトマン同社CEOは、2年前から静かにコラボレーションを開始。「新しい製品ファミリーを開発し、エンジニアリングし、製造するという私たちの野心には、まった新しい会社が必要であることが明らかになった」ことから、1年前にioが立ち上げられた。
報道によると、現在、アイブ氏とio従業員の約55人がOpenAIに参加。LoveFromはOpenAIに資本参加するが、独立は維持される予定という。「アイブ氏がOpenAIの全ての事業に関与することになる」との情報筋の話もある。
アルトマン氏は、今後発売されるフィジカル製品の1つを既にテストしたことを明かしている。このデバイスは、「世界がこれまでに見たことのない、最もクールな技術」だとコメントしている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「OpenAIが新端末を元Appleのカリスマ・デザイナー、ジョナサン・アイブを迎えて開発か。アイブといえばスティーブ・ジョブズの親友にしてiMac、iPod、iPhone、iPad、Apple本社社屋のデザインを手掛け、世界のインダストリアル・デザインに多大なる影響を与えた存在。私も二冊目の小説でふたりの友情について描いたOpenAIはアイブの会社を(約9,400億円)で買収。彼がいつ表舞台に戻るか気がかりだったのは私だけではないはずだ。スマートフォンの次はどんなハードが登場するか、これまで取り沙汰されてきたが、生成AIの巨人と天才アイブが新しい答えを出すかもしれない」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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