スペースシャワーネットワーク、21年4月〜9月営業損益は赤字幅縮小 通期の同損益を赤字見通しに下方修正

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スペースシャワーネットワーク

スペースシャワーネットワークは10月29日、2022年3月期第2四半期の連結業績(2021年4月1日〜2021年9月30日)を発表した。

前第2四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、政府・地方自治体の要請による休業期間のあったライブハウス事業およびインフィニアのコンセプトカフェ事業において、当期は店舗営業の規制が緩和されたこと、ライブ開催に向けたガイドラインの緩和により、同社所属アーティストのライブの開催が、前第2四半期連結累計期間に比べ増加したことや、ライブ映像収録等の案件受注が回復傾向にあることなどを背景として、売上高は64億7,239万円と前年同期比9億1,743万円増(同16.5%増)となった。営業損益は営業損失3,257万円と前年同期比2億1,150万円増(前年同期は営業損失2億4,407万円)、経常損益は経常利益2億2,644万円と前年同期比3億6,131万円増(前年同期は経常損失1億3,486万円)、親会社株主に帰属する四半期純損益は親会社株主に帰属する四半期純利益1億7,497万円と前年同期比3億4,950万円増(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億7,453万円)の増収増益となった。

メディア・コンテンツ セグメントのメディア事業は、有料放送収入が減少したことにより、前年同期比で減収減益となった。レーベル・ディストリビューション事業は、デジタル音楽配信売上が増加したことにより、前年同期比で増収増益となった。イベント・コンテンツプロデュース事業は、ライブイベントにおいて、引き続き新型コロナウイルス感染症による影響を受け、イベント収入が減少したものの、配信用映像コンテンツの制作による収益が増加したことにより、前年同期比で減収増益となった。アーティストマネジメント事業は、同社所属アーティストのライブツアーによる売上が増加したことにより、前年同期比で増収増益となった。また、ライブハウス事業およびインフィニアのコンセプトカフェ事業は、店舗営業の規制が緩和したことなどにより、前年同期比で増収増益となった。

この結果、同セグメントの売上高は56億8,730万円と前年同期比5億6,737万円増(同11.1%増)となり、セグメント損益(経常損益)はセグメント利益(経常利益)1億7,577万円と前年同期比2億8,260万円増(前年同期はセグメント損失(経常損失)10,682万円)となった。

映像制作セグメントは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が緩和し、ライブ収録等の映像制作案件が増加したことなどにより、売上高は7億8,509万円と前年同期比3億5,006万円増(同80.5%増)となり、セグメント損益(経常損益)はセグメント利益(経常利益)5,463万円と前年同期比6,538万円増(前年同期はセグメント損失(経常損失)1,074万円)となった。

売上高を従来予想142億3,600万円から137億2,800万円、営業利益1,000万円から営業損失1億9,800万円、経常利益を同据え置きの4億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同据え置きの3億円とした。

差異および修正の理由について、同社主催の野外音楽フェス「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2021」の開催中止や、コンセプトカフェにおける行政からの営業時間短縮要請の継続など、リアルな集客を伴う事業においては、新型コロナウイルス感染症再拡大の影響を大きく受けたこと、一方で、成長の持続する音楽配信事業や受注回復傾向の見られた映像制作事業が好調に推移したこと、また、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により、番組コンテンツ化を予定していた各種のライブコンサートや音楽フェスが軒並み中止、延期となった事により、当初、第2四半期連結累計期間にて使用予定であった有料放送事業のコンテンツ制作費の一部について、第3四半期連結累計期間以降にて使用する計画へ変更したこと、加えて、新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響が長期化したことに伴い、雇用調整助成金等の各種助成金収入があったことによるとし、売上高は当初の予想を下回ったものの、営業利益及び経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については、当初の予想を上回る結果となったとのこと。

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