SUPER★DRAGON、メジャーデビュー発表のイベント「9th Anniversary Special Event“999”」オフィシャルレポート到着

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SUPER★DRAGON

昨年9月より結成9年目に突入した9人組ミクスチャーユニットSUPER★DRAGON(通称・スパドラ)が、12月22日にワンマンライブ「9th Anniversary Special Event“999”(トリプルナイン)」を東京・豊洲PITにて開催。今年3月6日にメジャーデビューすることをサプライズ発表した。2015年の結成時は平均年齢13歳だったメンバーも、現在は21歳とついに20歳を超え、表現の幅もスキルも劇的にアップ。結成時から現在へとリリースを時系列でたどっていくセットリストで、歌、ラップ、ダンス、ヒューマンビートボックスと、彼らの持つ多彩なエレメンツの進化過程を見せつけて、BLUEと呼ばれるスパドラファンにスペシャルすぎるクリスマスプレゼントを贈った。

11月29日より、公式サイトや各種SNSで“99”から始まる謎のカウントダウンを始めていたSUPER★DRAGON。BLUEの間では話題騒然となり、何が起きるのかと期待が高まっていた。そんななか、9人のメンバーに9年目とSUPER★DRAGONにまつわる“9”にちなみ、チケット代も999円というスペシャルづくしのライブは、もちろん完全ソールドアウト。2800人のBLUEが集まった満杯のフロアにオーバーチュアが流れて「Clap Your Hands!」と9人が登場すると、フロアはBLUEが掲げる青いライトスティックの光でいっぱいとなり、2016年にリリースされた1stシングル「Pendulum Beat!」でライブの幕は切って落とされた。当時TVアニメ「遊☆戯☆ARC-Ⅴ」のオープニングテーマにも起用されたキャッチーなアッパーチューンで、若さいっぱいに躍動する9人に、客席からは“Pendulum!”の大合唱も。また、間奏ではジャン海渡と松村和哉がヒューマンビートボックスで掛け合い、SUPER★DRAGONの武器はこんな初期から確立されていたのかと驚かされる。彼らの始まりの曲とも言えるフレッシュなナンバーに続いて、スパドラ初の恋愛ソングとなった3rdシングル「Monster!」(2018年発売)では、ヒップホップのビートで激しい恋情をセクシーかつエモーショナルに描出。投げキスでBLUEを魅了して、当時の成長スピードの速さを改めて感じさせる。

ここで「9人もイケメンいると迷いますよね?」と自己紹介。「このイケメンたち作ったの、俺!」と胸を張った衣装担当の古川毅を皮切りに、鉄道タレントとしてメディア出演も多い伊藤壮吾は、本日は京成成田行きの車内アナウンスを聞かせ、田中洸希は得意のヒューマンビートボックスをかましまくる。グッズ担当の柴崎楽は「グッズの列が並んでいて嬉しかったので、ライブという形でお返しします」と顔をほころばせ、「皆さんが思ってる以上に最高の夜になる予定」と明かしたジャン海渡と最年長のダンスリーダー志村玲於は、BLUEとそれぞれコール&レスポンス。「999」というライブタイトルにちなみ「この9人で会場の熱気を“急”上昇させて“究”極のライブをやります!」と飯島颯が上手いことを言えば、池田彪馬も「スペシャルなイベントになる」と強調する。冒頭2曲を振り返り「小・中学生のときに踊ってた曲だから、そのときの僕らのスキルに合わせて、振りつけとかも死ぬほど簡単なのよ。そんなSUPER★DRAGONの歴史と成長を感じられる1日にしたいと思います」と言い切ったのは松村和哉。その言葉は然もありなん。柴崎楽と共に最年少の彼は結成当時、11歳の小学5年生だったのだから。

その言葉を証明するように、「デンジャーな夜にしてきましょう」というジャン海渡の台詞からは、サウンドも楽曲のメッセージもグッと大人なものへと進展していった。2ndアルバム「2nd Emotion」のリード曲で、ダーティサウスヒップホップという新たなジャンルに挑戦した「WARNING」は、自分への怒りをテーマに沸々と感情を煽り立てていくナンバー。曲中にサイレンが鳴ると、順にソロダンスを披露していくスペシャルなアレンジも施され、古川毅と池田彪馬の高音ボーカルにジャン海渡のラップが絡んでいく歌唱にも聞き惚れる。対して、3rdアルバム「3rd Identity」の収録曲「Don’t Let Me Down」では、涼やかなトラックと感情を抑えたクールな見せ方に、己を貫く姿勢を静かに言い置くジャン海渡と松村和哉のラップと相まって、スパドラの持ち味であるスタイリッシュな魅力を露わに。2ndに3rdと、この2019年に発表された2枚のアルバムで彼らが遂げた音楽的成長は、さらに精神的な部分にも波及していったことを、続く「Burning in the nights」(2020年発売「Burn It Black e.p.」収録)が明らかにしていく。結成5周年のタイミングでパワーのある曲が欲しいと、当時メンバー発信でゼロから創り上げた本作は“音楽で死ぬなら本望さ”等、より彼ら自身のリアルな想いが投影され、単に魅せるだけでなく、いかに想いを乗せるか?というスタンスがうかがえるもの。当時のコロナ禍という闇夜の中でも、光を掴み取ろうとするシアトリカルで緊張感あるパフォーマンス、決意を順に歌い繋いでいくドラマティックなステージングに、フロアからは拍手が湧いた。ダンスにせよ歌唱にせよ、楽曲の求めるスキルがどんどん上がり、それに9人が応えてきたSUPER★DRAGONの歴史――リリース順に楽曲を並べたセットリストからは、それが如実に伝わってきた。

その歴史を振り返り、それぞれが印象に残っているライブを挙げてからは「ラストスパート、もっと盛り上がっていけますか?」(飯島颯)と、ファンと手を取り合って、高みへと駆け上がるブロックへ。ファン=BLUEと自らの情熱=REDが掛け合わさってPurpleになると歌う「Purple Moon」(2022年発売4thアルバム「Force to Forth」収録)は、まさにライブの情景を色に例えたナンバーで、“最高の夜を作るのは誰だ?”という問いかけに、フロアはBLUEが掲げるライトスティックの光でいっぱいになる。軽快なステップで生まれる心地よいムードに場内のテンションが上昇していくなか、さらに壮大なオーケストレーションと現代のダンスミュージックを掛け合わせた「Revolution」(2023年3月発売アルバム「mirror」収録)を投下。自らが進む覇道への意志を表した力強いパフォーマンスと、天を突き破りそうな池田のハイトーンボーカルがあげるのは、大いなる革命への狼煙だ。そしてトドメとばかり「最後に悔いなくタオルとペンライトを振って、空をブチ抜いていこうぜ!」(古川毅)と贈られたのは、今年6月に配信された最新曲「Reach the sky」。メジャー調の爽快なサウンドで“空をぶち抜いて”と歌いながら全員で肩を組み、BLUEの振るペンライトに合わせてタオルを振り上げていく情景は、素晴らしい壮観だった。

「最後」と言ったにもかかわらず「みんなをまだ帰しません! 俺たちSUPER★DRAGONから大切なお知らせがございます」とジャン海渡が告げると、ステージ上のLEDビジョンに“カウントダウンの謎が…”の文字が。そして2024年3月6日にシングル「New Rise」でポニーキャニオンからメジャーデビューすることがサプライズ発表されるや、フロアはBLUEの大歓声で沸き返る。つまり、現在展開中のカウントダウンは、このデビュー日に向けてのものだったということだ。また、ファンの愛称であるBLUE(青)をコンセプトにした新アーティスト写真も公開。その麗しさに熱狂するBLUEと共に「SUPER★DRAGON、メジャーデビューします!」と古川毅が喜びを分かち合うと、ここでMCのモアイ岩下氏が登場し、なんとBLUEの眼前で公開インタビューがスタートした。

今の心境を問われた松村和哉は「率直にメチャメチャ嬉しいです」と語り、メジャーデビューシングルの「New Rise」について「ちょうど1週間前くらいにジャンくんとレコーディングして、作り終わったところ」と告白。本作について「通常版とメンバーそれぞれ9種類のソロ版の、計10形態でご用意してます。もちろんリリースイベントも皆さんの元でやりますから!」という伊藤壮吾の言葉にも、歓声が沸き起こった。田中洸希は「来年ね、辰年なんです。もう、龍の如く駆け上がっていこうかと!」と意気込み、池田彪馬も「今まで皆さんに公言することなかったんですけど、僕たち9人は東京ドーム公演を最大の目標に掲げているので。日本に留まらず、世界中で活躍できる龍になれるように頑張っていきます」と宣言。飯島颯は「この9人がここまで活動を続けてこれたのは、BLUEのみなさんがライブに来てくれるから……それがホントに嬉しくて、今まで通りBLUEのみなさんの応援の声を聞いて、これからもみんなと上に上がっていきたいと思います」と目を潤ませた。また、今週末に控えるクリスマスにちなみ、青いサンタ帽と半被に着替えてメディア用の動画&写真撮影も。その後、改めてメンバーそれぞれに想いを口にする。

柴崎楽は「この最高のメンバーならどこまでも行けると思うので、これからもついてきてもらえたら」とスマイル。楽曲制作のリーダーでもあるジャン海渡は、年々クリエイティブの度合いを増していくのに伴い「SUPER★DRAGONという僕たちの最高の作品たちを、より表に出したいという気持ちが強くなってきた。培ってきたスキルやSUPER★DRAGON で作ってきたものを、より大きく、自信を持って打ち出していく瞬間が来た」と語ってくれた。そして「メジャーに行って、別の形になるんじゃないか?と不安になる必要はないです。僕らは変わらないために、今、変わるので」という志村玲於の言葉通り、皆が異口同音に伝えたのは、メジャーデビューしてもBLUEとの距離は変わらないということ。松村和哉も「我々は遠くに行きたいわけじゃないんですよ。皆さんと一緒に大きくなりたいだけ。それだけ覚えておいていただけたら」と念押しし、伊藤壮吾は「これから先、もっと力強くSUPER★DRAGONが走り続けるために、その青い光で僕たちの走る先を照らしていってください」とフロアを見渡した。

最後に、SUPER★DRAGONの強みを「メジャー1発目でジャン(海渡)と(松村)和哉が制作に携わらせてもらえるクリエイティブなところ、イケメンなところ(笑)」と挙げた古川毅は、「一番の強みはSUPER★DRAGONのエンターテイメントを一緒に育ててきてくれたBLUEの存在そのもの」と断言。さらに「大好きなBLUEと一緒に、もっと大きなものを掴みたいって本気で思っているので、これからも隣にいてほしいなって本気で思ってます。いつだって今が最高だって言いきれる自信があるけど、これからもっと最高になっていくので期待して見守ってて」と続け、「最後の最後に1曲歌って帰ろうと思います。みんなで一緒に歌おうぜ!」と贈られたのは、2017年リリースの1stアルバム「1st Impact」のリード曲であり、長年スパドラ“絆”の歌として節目のたびに披露されてきた「BROTHERHOOD」だ。池田彪馬が伸びやかに歌いだせば、ステージ上のビジョンにはSUPER★DRAGONのロゴが大写しになり、ステージを右へ左へと移動しながらフロアに手を振る9人の中で、古川毅は“仲間がいたからさ”という歌詞を“BLUEがいたから!”と歌い替える。サビでは彼ら自身が考案した絆を表すハンドサインを頭上に掲げ、大サビではBLUEの大合唱を引き起こし、最後はセンターに立った田中洸希が「これからもよろしく」と一言。「これからも一緒に夢の続きみましょう。俺たちがSUPER★DRAGONでした!」と古川毅が挨拶して、スパドラの大きなマイルストーンとなるライブは幕を閉じた。

「俺らが主人公のSUPER★DRAGONという物語、また新たなフェーズに突入するということで、2024年は皆さんへの感謝と、月並みですけど飛躍の一年にしたいと思っています。俺たちらしく俺たちのやり方で、しっかり愛情をもって音楽と向き合っていくので、これからもよろしくお願いします」とは、メジャーデビュー発表後の彼の言葉。事実、メジャーデビューシングルの「New Rise」というタイトルには、ドラゴンのように“メジャーデビューによって高みへ上る”という願いと“SUPER★DRAGONの新章の幕開け”という想いが込められているという。来るべき龍の年、己を磨き続けてきた9人が天へと昇る時は、すぐそこだ。

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