TM NETWORK、アルバム「Gift for Fanks」「CAROL」初のSACDハイブリッド盤を1/12に限定発売 全曲トラックダウンマスターからDSD化

アーティスト

TM NETWORK「Gift for Fanks」

ステレオサウンドは、ソニー・ミュージックレーベルズとの共同企画・制作により、TM NETWORKの「Gift for Fanks」(1987年作品)と「CAROL ~A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991~」(1988年作品)を、1月12日にSACDハイブリッド盤で復刻販売する。

なお、12月30日・31日に東京・東京ビッグサイトで開催されるコミックマーケット103では、この2作品の先行販売を行う。

「Gift for Fanks」は、シングル「Get Wild」(1987年4月発売)の大ヒットを受けて、1987年7月1日に発売されたTM NETWORKにとって初となるセレクション・アルバムです。4作目のオリジナルアルバム「Self Control」までの楽曲に、12インチ・シングル曲や「Get Wild」を加えた、全14曲が収録されており、シングル/バラード曲を問わず人気の高い楽曲を惜しみなく詰め込み、総収録時間が当時のCDの限界に近い73分を超えるなど、ファンにとってはTM NETWORKの魅力を存分に味わうことのできる、またとない贈り物になっていた。

「Get Wild」がテレビアニメ「シティーハンター」のエンディングテーマに採用され、TM NETWORKの名が世間に急速に知られるようになった絶妙なタイミングでの発売だったことにより、本作はオリコン・チャートでTM NETWORKに初の1位をもたらし、新たなファンの獲得に対しても大きな役割を果たした、グループ初期の記念碑的な作品であったと言える。

いっぽう、「CAROL ~A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991~」は1988年12月9日に発売された6枚目のオリジナルアルバム。少女「キャロル・ミュー・ダグラス」が異世界で盗まれた「音」を取り戻すというストーリーをモチーフとした、コンセプト・アルバムとして制作が開始されており、ヒット作を連発し、すでに確固たる人気を誇っていたTM NETWORKが、さらなる進化を遂げた作品であり、小説、ライブ演出、CDと複合的な展開によって多くのファンから最高傑作と評されている。アニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」や、映画『ぼくらの七日間戦争』の主題歌「SEVEN DAYS WAR」などを含み、本作もオリコン・チャートの1位を飾った。

録音はリーダーの小室哲哉が当時拠点としていたロンドンで行なわれ、最終的なミックスはロキシー・ミュージックやジャパンなどのエンジニアリングで世界的に名が知られていた、AIR Studiosのスティーヴ・ナイが手掛けている。

今回の復刻は、メンバーのソロ作品を含め、TM NETWORKにとって、初のSACD化作品となる。SACD化のためのマスタリングを依頼したのは、Sony Music Studios Tokyo所属の鈴木浩二。2作品とも全曲でオリジナル・トラックダウンマスターを採用し、アナログ・テープの経年による変化を補整した以外は、ほとんど手を加えずにSACD層のためのDSD変換を行なっている。CD層用のPCM信号は、このDSD信号を元にスタジオ独自の機材を用いて制作しているため、トラックダウンマスターの持つ、驚くほど生々しい音の質感をSACD層とCD層の両方で味わうことが可能になっている。

なお、一般的にマスターテープとは、収録曲をアルバムの曲順どおりに並べ替えて(アナログマスターの場合はダビングによって)制作されるカッティングマスターのことを指すが、今回のSACD化では、ステレオサウンド社の理想を深く理解する、ソニー・ミュージックレーベルズの尽力によって、カッティングマスターよりも一世代上流にあたる、貴重なトラックダウンマスターを全曲分揃えた。「Gift for Fanks」では、テープ幅/スピード等が異なる様々な仕様の10本を超えるトラックダウンマスターが、「CAROL ~A DAY IN A GIRL’S LIFE 1991~」では、1/2インチ幅(76cm/s)仕様の4本のトラックダウンマスターが、Sony Music Studios Tokyoに運び込まれ、世界有数のエンジニアである鈴木浩二によって、これ以上ないほど丁寧な手法で音の鮮度の高さを保ったままデジタルに変換されている。

関連タグ

オススメ