五十嵐薫子(ピアノ)、村田夏帆(ヴァイオリン)をソリストに迎え『未来の巨匠コンサート2023』が開催

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2023年11月19日(日)Bunkamuraオーチャードホールにて開催された『未来の巨匠コンサート2023』の開催レポートが到着した。


『未来の巨匠コンサート2023』は、若い才能の発掘・育成を長期的に継続して行っていくことを目的にBunkamuraが始動した「Discover Future Stars」プログラムのひとつ。文化・芸術を通して、多様な背景をもつ人達が自分の可能性を発見し、今後の活躍の後押しとなるきっかけを提供、また次世代の担い手の育成プログラムを展開していく。

今回、23年ぶりに復活した『未来の巨匠コンサート』は、五十嵐薫子(ピアノ)、村田夏帆(ヴァイオリン)をソリストに迎え、アンドレア・バッティストーニ指揮/東京フィルハーモニー交響楽団との共演で開催された。

グリンカの歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲で華やかにスタートした後に登場した 村田夏帆が披露したのはシベリウス「ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47」。16歳の彼女のいったいどこからこんなエネルギーが、と驚かざるを得ないような推進力で見事な演奏を聴かせ、演奏後のインタビューでは現役の高校生らしい一面も覗かせた。

後半は指揮者 バッティストーニ がこのコンサートのために作曲した「コリバス―管弦楽のための幻想的舞踏曲」の世界初演で幕開け。初めて聴く曲なのに口ずさんでしまいたいような魅力的なフレーズの数々が、思わず踊りだしたくなるリズムとともに圧倒的なグルーヴで繰り広げられるスリリングな作品で観客を魅了した。

そして二人目の“未来の巨匠”として登場したのは 五十嵐薫子 。昨年、ジュネーブ国際コンクールで3位入賞を果たした実績が示すとおり、堂々としたパフォーマンスでオーケストラと渡り合い、素晴らしいテクニックと音楽性でベートーヴェン「ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73《皇帝》」の持つ魅力を堪能された。これから益々、注目を集めるであろう二人の躍進に期待だ。

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