JUNNAインタビュー「アーティストとしてもひとりの人間としてもJUNNAはこういう人なんだ、というのが見えてくるライブツアーにしたい――」

アーティスト

SPICE

撮影:福岡諒祠

デビュー5周年記念となる3rdフルアルバム『Dear』をひっさげた全国ツアー『JUNNA ROCK YOU TOUR 2023 ~Dear…~』を7月6日のZepp Nagoya公演からスタートさせるJUNNA。6月には『SANKYO presents ワルキューレ FINAL LIVE TOUR 2023 ~Last Mission~』を終え、ワルキューレの美雲ΔJUNNAとしての活動には一区切り。今回のインタビューでは今の想いと、JUNNAソロとしてのライブツアーへの意気込みを語ってもらった。

――今年の5月からスタートした『SANKYO presents ワルキューレ FINAL LIVETOUR 2023~Last Mission~』が無事に終わったばかりですが。ツアー中はどんな想いでステージに立っていましたか。

とにかく走りきりたいという気持ちが強かったです。大きな会場で、演出もたくさんある中での6公演という、これまでにない規模のツアーだったので。3週間連続で怒涛のセットリストを届けることが、体力も声も持つのかなという不安も始まる前までは大きかったです。来てくださった方たちに「ありがとう」の気持ちが伝わればいいなと思っていました。どの公演にもきっと、これがワルキューレのライブを観るのが最後というお客さんがいらっしゃったと思うんですよね。なので毎公演「これが最後なんだ」と思いながら、絶対悔いのないように届けていました。

――最終日も素晴らしいライブでしたが、ワルキューレの最後のツアーを通して、どんなことが印象に残っていますか。

ツアーはたくさんの方が支えてくださって5人で走りきることができました。幕張メッセ公演ではその前の2会場とは違って、1つステージが増えたりしていたので不安もあったんですけど、スタッフさんたちと共に、見てくださっている全てのお客さんに届けようという気持ちでした。特にアンコール部分の「ALIVE~祈りの唄」とか「宇宙のかけら」では「ここの演出はこうしたいです」などメンバーとスタッフさんで話し合いました。全員がちゃんとステージに集まって最後を終えたいというイメージや想いをみんながそれぞれ持っていて、できた演出だったので嬉しい気持ちで最後まで歌えたことがとても印象に残っています。

――JUNNAさんが最後のMCで泣きながら話してくださいましたけど、ワルキューレのオーディションを受けるかどうか迷っていた時に、名古屋までスタッフさんが説得に来てくれたという。ひとつの運命の分かれ道だったように思えるエピソードですよね。

そうですね。その時の私は「私なんかが飛び込んでいい世界じゃないだろう」と勝手に思っていて、オーディションを受けるかどうか、ずっと迷っていました。最初は断ろうとしていたんですけどそのスタッフさんは「名古屋まで行って説得させてください」と言って、マクロスの歴史や今までの先輩方のことも教えてくださいました。「挑戦してみることにすごく意味があると思うし、後悔しないと思います」と言ってくださって、それが自分の中でも本当に大きくて。オーディションを受けたからといって受かるわけではない、何も保証されていなかったんですけど、でも受けてみて欲しいっていう、その熱い想いを私に伝えてくださったからこそ、河森監督にも出会えたし選んでいただけた。自分の中で大きい分かれ道だったかなと思います。

撮影:福岡諒祠

撮影:福岡諒祠

――ワルキューレの一員としての活動はひとつの節目を迎えて、ワルキューレとJUNNAソロとの違いをあらためてどう感じていますか。

ワルキューレのライブの最後のMCでも言った気がしますが、ライブとしては一区切りなんですけど、ワルキューレが解散したとか、この先もう二度とみんなの前に現れないとか、そういうことではないのかなと思っていて。ワルキューレを繋いできたライブというものが一旦終わりではあるけれど、ワルキューレは今後もどこかで歌い続けているというのは私自身もいちファンとして思い続けていたいし、メンバーとも今後も定期的にきっと会うだろうと思うんです。一緒に歌うことは少なくなっちゃうかもしれないですけど、そこでたくさん刺激をもらったり、メンバーがそれぞれの活動を頑張っているのを見て、私も頑張らなきゃという気持ちは今後も変わらずにあり続けると思います。ただ、やっぱり5人とひとりっていうのは全然また違ったもので、こうしてソロの活動だと全部自分でやっていかなきゃいけないことがプレッシャーになりつつも、それを良い緊張感として楽しめたらいいかなと思っています。自分が今伝えたい想いとか、届けたい声をJUNNAのライブでは表現していきたいです。

――最新フルアルバム『Dear』を携えて、全国ライブハウスツアーがスタートします、今回のツアーではどんな内容になりそうですか。

まずデビュー5周年記3rdフルアルバム『Dear』の曲は全部お届けしたいっていうのはもちろんのことなんですけど、今までフルバンドでお届けできてなかった楽曲もやりたいなと思って、最新アルバム以外の曲もセットリストに入れたり。お客さんの声出しも解禁されたので、みんなの声を聞きたくて作った曲たちも含めて、もうとにかく盛り上がるライブにしたいなと思っています。フルアルバム『Dear』の曲順も自分でこだわって決めたので、ライブのセットリストも、楽曲同士の繋がりやストーリー性みたいなものを意識しながら考えていきました。

――割と冒頭からエネルギッシュなライブになりそうな予感ですね(笑)。

はい(笑)。曲名は言えませんが、この曲を初めて聴いたときに、何かが始まる感じがすごくある、オープニングにふさわしい曲だなとずっと思っていて。でも、これを1曲目に歌うと結構なエネルギーを使うから今まで避けてたんですよ。なのでイベントとかでは歌ったことがあるけどツアーで歌うのは初めての、この曲を1曲目に歌ったらみんな「えっ!?」って驚いてくれるんじゃないかなって。この1曲目からの流れに通じるような2曲目を持ってきました。

――はい、このヒントでイメージしてもらえればという感じですね。

みんな、わかるかな(笑)。

――メドレーもあるということで、楽しみです。

こんなに長いメドレーは初めてやります(笑)。5周年ライブでもメドレーはやりましたけど、それ以上にもりもりの内容です!タイミングとしては6周年が始まってからのツアーですが、5周年記念の3rdフルアルバム『Dear』をひっさげてのツアーでもありますし、私としては5周年の締めくくりという気持ちもあって。そうなると最新アルバム曲以外にも、あの曲もこの曲もやったほうがいいよなとか考えながらメドレーを作ったら、めっちゃ長くなっちゃいました(笑)。

撮影:福岡諒祠

撮影:福岡諒祠

――ワルキューレの楽曲を歌うかどうかもこれまで以上に考えたんじゃないですか。

考えましたね。ワルキューレが一区切りするというのもあって、実はワルキューレのツアーが終わるまでは、ソロのツアーではワルキューレの曲はセットリストに入れたくないと思ってたんですよ。自分の中で5人の思い出として置いておきたいという気持ちが強くて、ファンのみんなもそうなのかなって思ったんですけど。でもワルキューレのラストミッションを終えて、みんながそうじゃないかもしれないって思ったんです。もちろん、ワルキューレに対して熱い想いを持ってくださっている方がたくさんいて、5人だからこそっていう想いもすごくあると思いますが。そして今後、ワルキューレの曲をメンバーが歌うかどうかはそれぞれが決めていくことだと思うんですけど、私は歌い続けていきたいって、千秋楽を終えて思えたから、今回のツアーのセットリストにもやっぱり入れることにしました。もちろん1人で歌うことでまた全然違ったものになると思うし、でもみんなどこかで聴きたいという想いを持ってくれているんじゃないかなっていう1個の挑戦だと思うんです。5人の思い出のまま止めておきたいっていう人もいると思うし、ソロでも歌ってくれることを期待してくれてる人もいると思うので、そこはこのツアーが終わってみないとわからないところではあるんですけど。私自身は想いを繋げたくてセットリストに入れようと決めました。

――そのジャッジも今だからこそしなきゃいけないことでしたね。

ラストミッションが笑顔で終えられたからこそ、ですね。まあ大号泣はしてましたけど(笑)。でも悲しいという気持ちより、達成感とか楽しかった、ありがとうっていう気持ちの方が大きかったから。この明るい前向きな気持ちでワルキューレの曲をひとりで歌うのもいいんじゃないかなと思えたんです。

撮影:福岡諒祠

撮影:福岡諒祠

――デビュー5周年記念3rdフルアルバム『Dear』自体がいろんな挑戦をされた作品だと思いますし、表現力の幅も広がったと思いますので、それをライブで見れることも楽しみにしています。

アルバムの1曲1曲、かなりのエネルギーを使って歌ってきたので、それをライブでやるとなると、今はすごいワクワクと不安もあります。ダンスも練習していますし、コール・アンド・レスポンスも楽しみですし、みんなと一緒に楽しめるような、一体感溢れるライブが作れたらと思っています。

撮影:福岡諒祠

撮影:福岡諒祠

――最後にあらためて今回のツアーに対する意気込みと見どころを教えてください。

今回初めてライブに来てくださる方もきっとたくさんいてくださると思いますが、アーティストとしてもひとりの人間としてもJUNNAってこういう人なんだっていうのが見えてくるライブになるんじゃないかなと思います。私自身、ライブハウスでのツアーは1年半ぶりですし、すごく楽しみにしています。デビュー5周年記念3rdフルアルバム『Dear』に込めた想いでもありますが、JUNNAとして5年走ってこられたのも皆さんがいてくださったおかげです。だからライブでも「みんなと一緒に楽しむ」というのをキーワードに演出なども考えていますので、楽しみにしていてください!コロナ禍における活動で吸収できたことも学んだこともたくさんあったので、それをこのツアーで出し切れたら、また新しい自分に出会える気がしています。その挑戦を皆さんに受け取っていただけたら嬉しいです。

取材・文:上野三樹 撮影:福岡諒祠

関連タグ

関連タグはありません

オススメ