「レイチェルの孤独に共感した」May J.が伝説の歌姫を演じる ミュージカル『ボディガード』インタビュー

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May J.

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2022年、ミュージカル『ボディガード』が再び幕を上げる。

2012年、ロンドン・ウエストエンドにて初演を迎え、最大のヒット曲でもある「I Will Always Love You」をはじめとする名ナンバーに彩られた本作は、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンが主演を務め世界中で大ヒットした映画『ボディガード』(1992)を舞台化したもの。ロンドンをはじめ世界中で上演され、2019年9月・10月に、本国イギリスキャスト版(以下、来日版)による初の来日公演が東京、大阪にて行われた。その後、日本版の上演も予定されていたが、残念ながら、2020年大阪公演の最中、緊急事態宣言により公演中止。東京での公演も全日程中止となった。

そんな本作が今回、満を持してカムバック。主演のレイチェルには、前回に引き続き柚希礼音新妻聖子、そして今回からMay J.が加わりトリプルキャストに、フランク役は大谷亮平が務める。

今回、レイチェル役のトリプルキャストのひとり、May J.に今作にかける意気込みを聞いた。

May J.

May J.

──今回、ミュージカル初主演ですね。

昨年(2020年)『ウエスト・サイド・ストーリー』に出演いたしましたが、ミュージカルでの主演ははじめてです。元々、映画『ボディガード』の大ファンで、ミュージカルがあるということは知っていました。来日公演(2019年)も「絶対見に行かなくちゃ」って。実際に見て、本当にすごくて、とっても刺激をもらいました。本当に素晴らしい舞台でした。日本キャスト版が公演されると聞いて「それも見に行こう」と考えていたら、まさか自分にレイチェル役のオファーをいただけるなんて思ってもいなかったので、嬉しいです!

──映画『ボディガード』をお好きとのことですが。

ホイットニー・ヒューストンにとても影響を受けているので、映画を見ていると、レイチェルに彼女自身を重ねている部分はありました。彼女自身の歌声が素晴らしいと思っています。

──特にお好きなナンバーはありますか?

歌……? 歌は……うわぁ……むずかしいです~(笑)。いい曲いっぱいありますもんね。個人的には「I Have Nothing」が好きです。「Run to you」もいいですよね。ふふ、「I Will Always Love You」は王道なので、あえて避けてます(笑)。歌手としては一度は歌ったことがある曲たちで、“ザ・ディーバ”の曲。歌ってしまうと、歌のレベルが分かってしまう曲なので、プレッシャーを感じますね。

──来日版をご覧になって、どう感じられましたか?

映画の世界観をどうやってミュージカルで表現するんだろうっていう好奇心がまずありました。印象的なシーンがありますよね。レイチェルを抱えるシーンだったり、最後の「I Will Always Love You」を歌うところだったりとか。そういう気になるシーンは想像を超えていて、「わぁ~! こんな風になるんだ!」っていうサプライズを毎回感じました。たくさんの演出ひとつひとつがとても魅力的で、曲だけでもインパクトがあるのに、演出や衣装でさらに強調されていて、まるで自分がその世界観に入り込んでいるような、そんな感覚でした。

──今日、ビジュアル撮影とのことですが、はじめて「レイチェル」として過ごされて、いかがですか?

今まで、自分がレイチェルになるという実感が湧かなかったんです、ずっと。台本も読んでいるのに。ようやく今日、実感が少しだけ湧いてきました。これから大変な稽古がはじまると思うと震えます(笑)。

──レイチェルに共感する点はありますか?

孤独ということですかね。外から見るととても派手に見られることが多いと思うんですけど、すごく孤独な部分もあって。そこに共感しました。なかなか孤独な部分って外には出せないというか、出したくない、隠している部分なので、この映画を見て「あ、こういうディーバたちも裏ではこんな風に寂しく過ごしているんだな……」って感じて。そういった部分を表現できたらと思いますね。

実は子どものころからバレエとジャズダンスとHIP HOPをやっていたので、デビュー当時は踊りながら歌う感じの曲をやっていたんです。今回は、そのころを思い出しながら演じてみたいなと思っています。

──今回どのようにレイチェルを演じられますか?

レイチェル・マロンという人物を、いただいた台本にない部分まで作り上げるのが自分の仕事だと思っていますので、想像力を最大限に使って、自分なりのレイチェル・マロンを作り上げていこうと思います。

──共演者の方の印象をお願いします。

一人での撮影でしたので、まだほとんどお会いできていません。ただ、今日はいらっしゃっていないんですけど、同じレイチェル役の新妻さんはイベントで一緒に歌ったことがあります。連絡先も交換しています。柚希さんはまだお会いしたことがなくて……。

──ミュージカルを楽しみにされている方に、メッセージお願いします。

私も『ボディガード』のいちファンとして、たくさん勉強して、みなさんに魅力を届けられたらと思います。レイチェル・マロンを大事に、しっかり生きていこうと思いますので、楽しみにしていただければと思います。

取材・文=森きいこ

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