アデルの新曲「Easy On Me」

コラム 高橋裕二の洋楽天国

今週の金曜日(10月15日)、アデルの新曲「Easy On Me」が発売になる。

2015年のアルバム「25」からの1stシングルはバラードの「ハロー」だった。アメリカのラジオでヒットを狙うなら、テンポはアップかミデアムだ。バラードは難しい。しかし過去にこんなケースがあった。

ウッドストック・フェスティバルの余韻が残る中、1969年の暮、サイモン&ガーファンクルは5枚目のアルバムを完成させる。二人は、最初のシングルがバラード曲になる事に反対した。しかし当時彼等が所属するCBSレコード(現ソニーミュージック)の社長クライブ・デイビスは、この曲こそアルバムの1stシングルであるべきだと主張した。

年が明け1970年の1月、ピアノのイントロが1分以上もあるバラードのシングル「明日に架ける橋」が発売された。翌2月、ビルボード・シングル・チャートで1位になった。ポール・サイモンは後日、「最初アーティーはこの曲を歌いたがらなかった。しかし結果は大ヒット。コンサートでアーティーが歌いだすと観客が大歓声。この曲を書いたのは俺だと叫びたかった」とインタビューで答えている。この曲、グラミー賞の5部門を受賞した。

さて「Easy On Me」はどんな曲に仕上がっているのだろう。大変楽しみである。

高橋裕二の洋楽天国記事提供元:洋楽天国
高橋裕二(たかはし・ゆうじ)
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