HYBE、ソウル本社が家宅捜索 パン会長の不正取引疑惑巡り

韓国の証券先物委員会(SFC)は7月16日、HYBEの創業者で会長の房時赫(パン・シヒョク)氏および幹部3人を、2020年の新規株式公開(IPO)に関連した不正取引の疑いで、検察に告発。24日には警察がソウル本社を家宅捜索した。コリア・ヘラルドなど複数の現地メディアが伝えた。
警察の調査によると、HYBEは2019年、既存株主に株式公開の計画が当面ないと通達。実際には上場準備を進めながら、同社幹部が設立した私募ファンド(PEF)に株を売却するよう誘導したとされている。パン会長はPEFと秘密裏に締結した契約に基づき、1,900億ウォン(約203億円)の不正利益を得たという(当初は4,000億ウォンだと言われていた)。
報道について、HYBEと警察は共にコメントを控えている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「HYBEのソウル本社が家宅捜索とロイターやコリア・ヘラルドが報道。パン・シヒョク会長が株式上場準備中に同社幹部の私募ファンドに株を売却するよう誘導した疑いが持たれている。5月にも家宅捜査があったもののHYBE社の株価に動きは特になかったが、今回は株価も反応しているようだ。パン会長は作曲家だったが起業して、BTSのプロデュースなどで世界にK-POPブームを起こし、同社を売上約2400億円の企業に育てた立志伝中の人。HYBEと警察は共にコメントを控えているので、今後の成り行きを見守りたい」
ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)
フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。
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