広告・取材掲載

広告・取材掲載

ライブネーション、全米の小都市18カ所に音楽会場を新設 1,500億円投じ

ビジネス 海外

ライブネーション・エンターテインメントは6月10日、10億ドル(約1,457億円)を投じ、全米の小規模都市に「新しく、活性化された」音楽会場を建設すると発表した。 

今後18カ月で、親しみやすいクラブから大規模な野外円形劇場まで、18カ所の施設を開設(または着工)する計画だ。 

英調査会社オックスフォード・エコノミクスによると、このプロジェクトは開発段階(建設、エンジニアリング、開発を含む)で29億ドル、会場の稼動後には年間14億ドルの経済効果を生み出すという。 

建設する場所は、ペンシルベニア州アレンタウン、ジョージア州アトランタ、アラバマ州バーミンガム、コロラド州デンバー、インディアナ州インディアナポリス、テネシー州メンフィス、ウィスコンシン州ミルウォーキー、テネシー州ナッシュビル、フロリダ州オーランド、メイン州ポートランド、オレゴン州ポートランド、ペンシルベニア州ピッツバーグ、ノースカロライナ州ローリー、バージニア州リッチモンド、ミズーリ州リバーサイド、ワシントン州シアトル、ミネソタ州シャコピー、バージニア州バージニアビーチ。 

同社は全米の音楽会場の約4%に相当する150カ所のポートフォリオを保有している。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「音楽興行売上世界一のライブネーションが全米の小規模都市18ヶ所の音楽会場に1500億円を投資。同社の世界売上は昨年3%増にぞう 増に留まり、今年第1四半期のコンサート売上はトランプ関税の影響もあって11%減だった。イギリスでフェスバブル崩壊が起きるなどチケット高騰で先進国のコンサート売上は飽和状態。同社は南アフリカなど新興地域への投資も進めるが、先進国内でもやれることはある。ライブはストリーミングと共にデータ・マーケティングの時代に入っており、どこにどんなアーティストの需要があって、どうブッキングして宣伝していけばいいかわかるし、大規模会社なら小規模会場の運営効率化も可能だ。日本はホール不足解消でしばらく興行売上も伸びそうだが人件費の高騰や少子高齢化は着々と進んでいる。同様の流れがどこかで始まることも想像できる」

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。