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HYBE、韓国当局が家宅捜索 パン会長は詐欺で検察捜査も

ビジネス 海外

HYBEのソウル本社が5月29日、元幹部のインサイダー取引疑惑で検察当局の家宅捜索を受けた。同社は「元従業員の行為に関する当局の情報提供要請に協力した」と明かしている。米エンターテインメント業界誌バラエティー(Variety)などが伝えた。  

現地紙コリア・タイムスによると、この元幹部は、HYBEが株式投資を計画していることを知った後、競合であるYGエンターテインメントの子会社YGプラスの株を購入し、2億4,000万ウォン(約2,500万円)相当の不正利益を得たとされる。  

また、韓国経済新聞は同日、HYBEの創業者であるパン・シヒョク会長が、2020年の新規株式公開(IPO)に関連した詐欺の疑いで検察の捜査に直面する可能性があると報道。この疑惑は昨年11月に表面化していたが、同メディアは今回、情報筋の話として、韓国金融監督院(FSS)がパン会長の不正行為に関与した可能性を示唆する証拠を押さえたと伝えている。 

当局の調査によると、HYBEは2019年、既存株主に株式公開の計画が当面ないと通達。最終的に一部の投資家が持ち株を手放すことになったが、実際には上場準備を進めていたとされる。パン会長は私募ファンド(PEF)と秘密裏に締結した契約に基づき、4,000億ウォンを受け取ったと言われている。 

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「HYBE社の元幹部が約2500万円のインサイダー取引で家宅捜索を受け、その際に創業者パン・シヒョク会長がIPOの際、約440億円を不正に得た可能性を示唆する証拠を押さえたと5月29日、韓国経済新聞が伝えた。ミュージシャン出身のパン会長はBTSをプロデュースしHYBE社を1兆円企業に育て上げ、K-Popの世界的席巻を作ってきた立志伝中の人。詳細は記事に譲るが、株価は一度下がるも本日時点ではほぼ持ち直しており、今のところパン会長の関与は決定的ではないというのが市場の判断に見える。なおこの件はHYBEとNewJeansのトラブルとは関係がない」

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター。立教大学を卒業後、国外(ロンドン/シドニー/トロント)で日系メディアやPR会社に勤務した後、帰国。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や執筆、編集、撮影などを行う。