TikTokの競合「TRILLER」、ナスダック上場 新会社のCEO指名

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TikTokの競合に当たる米国の短編動画アプリ「TRILLER(トリラー)」は、香港で金融サービスを手がける上場企業のAGBAグループ・ホールディングとの合併を経て、10月16日にナスダック上場を果たした。

新会社「トリラー・グループ」の初値は5.60ドルで、終値では22.7%下落。時価総額は1億5,200万ドル(約231億円)弱となった。

新会社は今後、トリラーのソーシャルメディアプラットフォーム事業と、AGBAのテクノロジー主導型の金融サービスとヘルスケア事業を展開する。

同月22日には経営改革の一環として、次期CEOにケビン・マクガーン氏を指名。同氏は、音楽ビデオ専門サイト「VEVO」でセールス・ディストリビューション部門のトップを務めたほか、HuluやT-Mobileでも上級職を歴任した。

マクガーン氏は11月付で就任し、トリラーでCEOを務めていたボビー・サルネベシュト氏は取締役に着く。 

トリラーには、総合エンターテインメントプロデュースカンパニーのディー・エル・イー(DLE、東京都千代田区)が300万ドルを出資している。

(文:坂本 泉)  

榎本編集長「来年にも米で使用禁止のTikTok。代替の候補であるTRILLERがナスダックで上場したが、使用状況の分かる数字も発表していないためか、市場評価は芳しくない。同社は経営改革でコンテンツ畑のケビン・マクガーン氏を指名。YouTubeの洋楽MVでお馴染みのVEVOやHulu出身であり、音楽含むエンタメ動画を合法で利用できる環境を充実させて勝負しようと考えているのだろう。トップ画面を見ると音楽に注力しているのが分かる 

 

ライター:坂本 泉(Izumi Sakamoto)

フリーランスのライター/エディター/フォトジャーナリスト。日本の大学を卒業後、国外で日系メディアやPR会社に勤務。イベントレポートやインタビューを中心に、カルチャーから経済まで幅広い分野の取材や記事執筆、編集、撮影などを行う。