ストリームメディアコーポレーション、23年1月~12月期は黒字浮上 今期経常は50.8%減益へ

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ストリームメディアコーポレーション

ストリームメディアコーポレーションは2月6日、2023年12月期の連結業績(2023年1月1日~2023年12月31日)を発表。当連結会計年度の売上高は89億1,000万円(前年同期比25.9%増)、営業利益は1億8,100万円(前年同期は3億8,100万円の営業損失)、経常利益は1億9,100万円(前年同期は3億6,600万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億6,100万円(前年同期は3億300万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となった。

エンターテインメント事業において、コンサート事業は、大型コンサートを含む128公演開催し、約155万人を動員した。東方神起の全国ツアー、NCT初のスタジアムコンサート、aespaによるデビュー後最速東京ドーム公演を含む日本ツアー等、それぞれ20万以上を動員した超大型コンサートも開催した。動員目標は達成したものの制作費の高騰によりコンサート事業の売上高は当初予想を下回ったが、このような大型公演を開催したことによりMD販売が想定より好調に推移した。下期には日本テレビやHulu等で放送されたサバイバルオーディション番組からNCTの新ユニットとなるNCT WISHがプレデビューし、全国9都市24公演のファンイベントを行った。彼らは2024年2月に正式デビューを発表しており、今後日本を中心に活動予定だ。MD事業では大型コンサートを多数開催したため、コンサートグッズの販売が好調に推移した。他にもポップアップストアの展開や、アミューズメント専用景品の制作など、アーティストIPを活用しコンサートの開催有無に関わらず収益をあげられるビジネスも積極的に強化している。音楽事業では6タイトルの音源を発売した。2月にはNCT DREAMの日本初となるシングル「Best Friend Ever」をリリースし、オリコン週間ランキング1位を獲得した。その他には東方神起のシングル「PARALLEL PARALLEL」「Lime & Lemon」やCHEN(EXO)の1stミニアルバム「ポラリス」等を発売し、いずれもオリコン週間ランキングの上位を獲得している。音楽事業以外の活動は、NCT 127の日本人メンバーYUTAがテレビ東京系ドラマ25「クールドジ男子」にて初主演を務めた他、NCT 127が大塚製薬「ボディメンテ」のCMに出演する等、積極的にメディアに露出する機会を増やしアーティストの認知度向上による新たなファン獲得に向け活動してきた。一方で同社がマネジメントを行う他社アーティスト(俳優等)については、予定していたイベントの開催ができず当初売り上げ予想を下回った。この結果、売上高は63億3,000万円(前年同期比70.5%増)、セグメント利益は5億4,100万円(前年同期比635.2%増)となった。

ライツ&メディア事業において、ライツ事業では、韓国作品の需要上昇による価格高騰が続いており新作獲得競争が激化しているが、「朝鮮弁護士(原題)」等の国内でもファン層の厚い新作時代劇ドラマや、SMアーティストが出演するバラエティ「aespaのSynk Road」等を獲得し販売した。また同社が既に保有している多数のアーカイブ作品の販売を強化しており、収益に貢献している。上期においては新規OTTサービスに対して大型納品を行った他、下期では同社保有の「夫婦の世界(原題)」がフジテレビにて放送、「御史(オサ)とジョイ」がNHK BS等にて放送された。その他の人気作品も地上波およびBS・CSチャンネルから多数放送された。メディア事業においては、グループシナジーを活用したK-POPプレミアムコンテンツの放送に注力し、KPIを上回る計17作品を放送した。KNTVでは従来、韓国ドラマを中心に編成をしていたが、K-POPプレミアムコンテンツの放送によりドラマファンのみならずK-POPファンの新規獲得も図っている。12月には国内でも高い人気を誇る東方神起のデビュー20周年記念コンサートを生放送した他、韓国の年末授賞式も多数放送し、開局以来最高の加入者純増を記録している。しかしながら加入者数は月によって増減があり通年では当初予想を下回る結果となった。来期においては多くの加入者純増が期待できるK-POPプレミアムコンテンツの編成をより強化していく。この結果、売上高は25億7,900万円(前年同期比23.2%減)、セグメント利益は3億2,800万円(前年同期比121.0%)となった。

その他事業では、売上高0万円(前年同期比91.2%減)、セグメント損失3,100万円(前年同期は4,100万円の営業損失)となった。

2024年12月期の業績については、売上高91億3,800万円(前期比2.5%増)、営業利益9,100万円(前期比50.0%減)、経常利益9,400万円(前期比50.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6,100万円(前期比76.7%減)を見込む。

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