ポニーキャニオンとビームス、東京・町田市の白洲次郎・正子旧宅「旧白洲邸 武相荘」運営を継承

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左から 設楽社長、石阪市長、牧山桂子氏、牧山圭男氏、吉村社長

ポニーキャニオンは、白洲次郎・正子の旧宅である、東京都町田市指定史跡「旧白洲邸 武相荘」を運営する、こうげいと1月31日付で業務提携契約を締結した。ポニーキャニオンは共に業務提携契約を締結したビームスの「ディレクターズバンク」と同所の運営に参画し、次世代に継承する歴史資源として、武相荘を基点とした商品開発、イベント実施、情報発信を行うヘリテージマネジメントを推進していく。

また、こうげいと東京都町田市は3月9日に観光連携協定を締結し、同市を代表する観光地として更なる交流人口の増加に努めることを発表した。これを受けて、3月9日にこうげい、町田市、ビームス、ポニーキャニオンが合同の事業説明会を行った。

武相荘を運営する白洲次郎・正子の娘であり、こうげい 代表取締役 牧山桂子氏、武相荘館長 牧山圭男氏に加え、町田市市長 石阪丈一氏、ビームス代表取締役社長 設楽洋氏、ポニーキャニオン代表取締役社長 吉村隆氏が発表会へ登壇した。

今回、ポニーキャニオンとビームスの2者と連携する背景について、牧山圭男氏は「オープンから22年の間に、87万人以上の方々に来場頂きました。近年、年齢や自分たちの体力等、後継者について悩んでいた所で素敵なご縁を頂きました。この2者なら白洲次郎・正子の世界観や価値観や多摩丘陵の自然が豊かに息づくこの場を次世代に継承できると思いました」と語った。

行政の立場から多摩エリアで最大の観光資源である武相荘の魅力発信に努める石阪市長は「(白洲次郎・正子氏が住む場所として)町田市が選ばれたのは名誉なこと。町田市としてもこの場所を次世代に継承したい、残していきたいと考える。この協定を通じて、町田市にとっての誇りを高め、市民だけではく、全国に届けていきたい」と語った。

ビームスの設楽社長は「個人的にも憧れの人である白洲次郎・正子、そして武相荘の振興に関われることが嬉しい。白洲次郎は、世界のカルチャーに学びながら日本の良いモノも紹介する近年のビームスと重なると感じており、ある意味では大先輩だ。その魅力を同社個性派ディレクターが結集する部門『ディレクターズバンク』の企画力で次世代に提案していきたい」と述べた。

最後にポニーキャニオンの吉村社長から「町田市さんとは2018年からシティプロモーション事業でお手伝いをさせて頂いている。今回の事業にはSDGsの見地からも社会的な意義を大いに感じる。また武相荘のすばらしさは白洲夫妻の生活様式にあることはもちろんですが、多摩丘陵の里山の美しさが身近に体感できる場であること。これらを念頭にエンターテインメントの見地によって武相荘を運営し、町田市が一層の魅力的なまちになるように、尽力していく」と語った。

今後の運営に際し、ポニーキャニオン エリアアライアンス部 部長の村多正俊氏、またビームス 執行役員でディレクターズバンク室長の土井地博氏が武相荘のクリエイティブディレクターを兼任することも発表された。

なお、5月以降に武相荘で行われるトークセッションのラインナップも発表になった。

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