JDDA、インターネットでDJプレイを正規にライブ配信する日本初の事業を開始 音楽権利者団体等と連携しDJライブ配信の新領域を開拓

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JDDA/Japan Dance Music&DJ Associationは、日本レコード協会(RIAJ)、日本音楽著作権協会(JASRAC)およびNexToneと連携し、著作権および著作隣接権の権利者から特別な了承を得て、今年7月17日より1月16日までの半年間、期間限定でDJプレイのライブ配信事業を行う。

この配信事業では、本取組みに対して賛同を得たRIAJ会員レコード会社の邦楽レコード音源を使用する。参加するDJはJapan DJ netの登録メンバーであり、JDDAが職業DJと認定した人に限るとのこと。

新型コロナウィルス流行の影響からDJがクラブ等でファンと同一の空間でパフォーマンスすることが困難な中、海外をはじめ日本でもDJによるインターネット配信への欲求が高まっている。しかしながら、レコード盤、CDやダウンロードなどの形で提供される市販レコード音源(原盤)を用いたDJプレイのインターネット配信について円滑な著作権・著作隣接権の許諾手続きが定まっていないために、クラブ等への入場が叶わないファンに正規なパフォーマンスを届けることが困難な状況にある。深夜にダンスクラブ等で踊ることが違法であったことが風俗営業法改正により正式に認められるようになったように、適切な権利処理をもってレコード音源をライブDJ配信で使用する先駆けとなるべく、JDDAは全ての原盤権者、作家・アーティストの権利が損なわれることの無いよう関係者の権利を適切に守りながら、このライブDJ配信事業に取り組む。

今回の著作権・著作隣接権の時限的な協力体勢によるライブDJ配信は、連携する日本レコード協会、日本音楽著作権協会およびNexToneの他に、音楽権利者諸団体の理解を得て、文化庁、経済産業省、東京都や渋谷区などの行政府、日本ナイトクラブエンターテイメント協会や日本ミュージックバー協会などのダンスミュージック関連団体や、日本橋アートアクアリウム美術館をはじめとする民間事業者(以上、法人格省略、順不同)による協力・支援を得るなど、エンタテインメントに関わる全員が一団となって新型コロナウィルス時代のエンタテインメントの姿を見据えて取り組んでいる。

楽曲は音楽情報プラットフォーム協議会Music Forest/音楽の森に登録された楽曲、もしくはオリジナル楽曲を使用する。対象とする配信形態は生でパフォーマンスするDJ Mixのオーディオ並びにパフォーマンス映像をライブストリーミング配信のみでアーカイブ配信は行わない。無料配信を基本とし、配信地域は制限しない。

毎週末、金曜、土曜の20:00〜23:00(その他、祭日などの特別配信含め半年間で約50配信)を予定。配信プラットフォームはJDDAがJ-Waveのポッドキャスト配信を行う「SPINEAR」内に設ける特設サイト「Japan DJ net Online」を使用する。

JDDA代表理事で音楽家の角田敦(Watusi)氏コメント

100年ぶりとも言われる新型コロナウィルス禍で大変厳しい状況に置かれているDJ達を支援し、文化芸術の営みを継続するための公的諸施策の一翼を担うべく著作権・著作隣接権の権利者の皆様から半年間、画期的な特別措置を講じて頂きました。100年を超える商業用レコードの歴史ではラジオ、テレビでの利用という大きな節目がありました。今回の事業を通じて新型コロナウィルス禍とインターネットの時代に即した、円滑で調和が取れたレコード音源のインターネットでの利用という新領域を開拓し、権利者やDJのみならず様々な表現者に寄与したいと思います。

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