JASRAC、2020年度第3四半期の分配額は前年比7.9%減 新型コロナの影響により減少した徴収額を反映

ビジネス

日本音楽著作権協会(JASRAC)

日本音楽著作権協会(JASRAC)は本日1月27日、2020年度第3四半期(2020年10月〜12月)報告を発表した。

第3四半期の徴収額は、2019年度同期比4.6%減の264億2,000万円となった。新型コロナウイルス感染症収束の⾒通しが⽴たない中、「Go Toキャンペーン」の実施やイベント開催自粛要請の一部緩和など経済活動の回復に向けて進められた取組の効果も限定的であり、インタラクティブ配信及びビデオグラムを除くほぼ全ての分野において2019年度同期の実績額を下回った。

第3四半期までの累計では同3.5%減の778億4,000万円となり、2020年度通期でも減少が⾒込まれる。

第3四半期の分配額は、同7.9%減の265億6,000万円となった。新型コロナウイルス感染症の影響により減少した2020年度上半期の徴収額を反映し、インタラクティブ配信を除くほぼ全ての分野において減となった。

2021年3⽉期も前年同期割れが⾒込まれるものの、過去最高の実績を記録した上半期の好調を背景に、第3四半期までの累計では同3.6%増の871億円の増となっており、通期でも過去最⾼の分配額となる⾒込みである。

第3四半期の経常収益は、同12.8%減の29億5,000万円となった。これは、管理⼿数料収⼊について、インタラクティブ配信が1億円の増であった一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、演奏等(2億5,000万円減)をはじめとするほぼ全ての種目で2019年度同期を下回ったことによるもので、第3四半期までの累計でも、同4.3%減の101億6,000万円となった。

第3四半期の経常費用は、同10.7%減の31億3,000万円となった。これは、新型コロナウイルス感染症の影響による海外出張の中止や社交場、カラオケ、イベント等に係る督促の停止に伴う支出減があったこと、2019年度同期には創⽴80周年記念式典・祝賀会や⾳楽⽂化振興のための演奏会開催費用の支出があったことなどによるもので、第3四半期までの累計でも同4.6%減の88億3,000万円となった。

オススメ