第15回 渡辺晋賞受賞の菅野よう子氏「細胞が覚えている豊かな音が、自分を作っていると思います」

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左から:藤田晋氏、渡辺音楽文化フォーラム・渡辺美佐理事長、菅野よう子氏

渡辺音楽文化フォーラムは、ザ・プリンスパークタワー東京 B2Fしゃくなげにて「第15回 渡辺晋賞 授賞式」を行った。式は、受賞者を中心に役員および選考委員のみ出席のうえ執り行われた。

今回は、作編曲家・音楽プロデューサーの菅野よう子氏、サイバーエージェント 代表取締役社長の藤田晋氏が授賞した。

菅野よう子氏は、作曲家という枠にとどまらず、作品と作り手やアーティストを音楽を軸にプロデュースし、人々を魅了する作品へと昇華させさらなる価値を創造し、世の中に新たな感動を発信し続けている。

幼少期より行われていたという作曲では、ゲーム、アニメ、CM、ドラマ、映画、また様々なアーティストへの楽曲提供など、多くの分野にわたり才能を発揮。そしてどの分野についても高い評価を受けており、国内のみならず海外にも熱烈に支持されている。

東日本大震災プロジェクトにて、「花は咲く」を作曲し、チャリティーに貢献されており、「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」の奉祝曲「Ray of Water」の作曲、指揮は記憶に新しいが、日本の音楽シーンへ大きな影響を与えている。

音楽を通し、作品に関わる一人一人を輝かせるプロデュース力を発揮されている、そのたゆまぬ情熱と今後のさらなる活躍に期待を込めての授賞となった。

藤田晋氏は、IT業界のビジネスプロデューサーであり、中でもエンターテインメント分野でAmeba、AbemaTVなどの新分野へ積極的に開拓。Amebaサービスは、2019年に15周年を迎え、会員数は6500万人を突破し増え続けている。Amebaブログの累計記事投稿数は25億件を超え、今や人々のコミュニケーション、情報発信ツールとして無くてはならないものとなっている。

創業より数々の事業を立ち上げ、困難を乗り越え事業を拡大してきた。広告事業、ゲーム事業など、その売り上げは年々増加し、成長を続けている。そして多くの人々が新たに活躍するためのステージを創出し続けている。また、メディア事業として2016年4月に本開局されたAbemaTVは現在も多額の先行投資をしながら、インターネットテレビ局のメディアとしての成功に向け力を注がれている。

「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンに挑戦し続ける姿勢と今後のさらなる活躍を期待して、第15回渡辺晋賞が贈られる。

式では、主催の一般財団法人渡辺音楽文化フォーラム・渡辺美佐理事長より、トロフィーと副賞100万円が授与された。

菅野よう子氏コメント

ミュージシャンとしてアイドルのバックバンドや、ミュージカルのオケピット、ドラマの録音でピアノを弾いて、全て現場で、先輩のやっていることを見て覚えました。今はもういないレジェンドの仕事ぶりを実際に体験したことなど、細胞が覚えている豊かな音が、自分を作っていると思います。

藤田晋氏コメント

私は現在AbemaTVを立ち上げている真っ只中で、このような賞を戴くのはまだ恐縮です。
しかしながら、日本のエンターテイメント界のパイオニアであり、名前の漢字が同じで、密かに共感し憧れていた渡辺晋さんの名前が入ったこの賞がもらえることは、私にとってこの上ない嬉びであり励みになります。この賞に恥じぬよう、しっかりとAbemaTVを成功に導きたいと思います。

歴代の受賞者(敬称略)

第1回(2006年度)亀山千広 特別賞:岩谷時子
第2回(2007年度)鈴木敏夫 特別賞:宮川泰・青島幸男
第3回(2008年度)本多一夫
第4回(2009年度)松浦勝人
第5回(2010年度)秋元康
第6回(2011年度)三枝成彰
第7回(2012年度)大里洋吉
第8回(2013年度)三谷幸喜
第9回(2014年度)松任谷正隆
第10回(2015年度)小山薫堂
第11回(2016年度)北村明子
第12回(2017年度)矢内廣 特別賞:川村元気
第13回(2018年度)村井邦彦
第14回(2019年度)別所哲也

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