演奏を保存し再現するヤマハ「Real Sound Viewing」が初のライブ活用、アーティストがバーチャル本人とセッション

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ヤマハが技術開発を進めている、アーティストの演奏を保存し再現するシステム「Real Sound Viewing」(リアル・サウンド・ビューイング)が、12月24日に千葉県・市川市文化会館で行われたH ZETTRIOのライブで使用され、“アーティストが自分自身とセッションする”という音楽表現が披露された。なお、実際のライブで本システムが利用されるのは今回が初の事例となる。

「Real Sound Viewing」は、「ライブの真空パック」をコンセプトに同社が開発を進めているもので、本物のライブになるべく近い形でそのパフォーマンスを届けられるようにするためのシステムだ。

システムを構成するのは、「音のデジタル処理技術」や「電気信号を振動に変換してアコースティック楽器と同じ発音方式で響かせる技術」といったヤマハが長年培ってきた技術と、スクリーンに映像を映し出し演奏する姿を再現する技術。これらによってアーティストが演奏する姿をリアルな映像で再現し、演奏音を臨場感あるアコースティック楽器の「生の音」で再現する。

将来的には、生楽器を使ったライブ配信や、往年のアーティストの演奏をいつでも生の楽器音で楽しめるようにするといった用途を想定して、開発が進められている。

今回のライブでは、事前に記録したH ZETTRIOメンバーのH ZETT KOUのドラムとH ZETT NIREのウッドベースの演奏をシステムで再現し、さらにアーティスト本人がその演奏とセッションすることで、「アーティストがバーチャル本人とセッションする」というクリスマスサプライズ企画の演出に協力した。
 

 

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