ビクタースタジオ CDレベルのマスターからハイレゾ音源を制作する新技術を開発

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ビクターエンタテインメントが運営するビクタースタジオは、JVCケンウッドとの共同開発によるデジタル音源の高音質化独自技術「K2テクノロジー」の最新技術として、CDフォーマットレベルのマスター音源からでもハイレゾ音源の制作を可能にする「K2HDプロセッシング」を開発した。

「K2HDプロセッシング」は、最大100kHz・24bitの高分解能な音楽情報をCDフォーマット[44.1kHz・16bit]に収める技術「K2HD」を更に進化させた技術で、CDフォーマットではカットされた20kHz以上の高域情報を最大100kHzまで復元化するもの。同技術は国内外でも類をみないもので、様々なジャンルの音源を、下位フォーマット[44.1kHz・16bit]から上位フォーマット[192kHz・24bit]へ高品位にアップコンバートすることができる。

またビクタースタジオは、音質にこだわる独自レーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」を立ち上げ、高音質なハイレゾリューション配信(以下、ハイレゾ配信)をオンキヨーエンターテイメントテクノロジーが運営する高品質音楽配信サービス「e-onkyo music」で今年9月より開始しており、この第2弾として新技術によりハイレゾ化させた8作品を編成ラインナップに盛り込んだ計18作品を12月12日より配信開始する。

今後は「K2HDプロセッシング」によるハイレゾ音源制作サービスを国内他メーカーはもとより、海外メーカーからのオファーや発注にも積極的に対応していくそうだ。

K2HDプロセッシングによる周波数スペクトル改善効果

96kHz/24bit録音・オリジナルファイル
K2HDプロセッシングによる周波数スペクトル改善効果
40kHz以上まで、音楽信号が記録される

上記オリジナルファイルから、CD用44.1kHz/16bit形式に変換されたファイル
K2HDプロセッシングによる周波数スペクトル改善効果
CD方式のサンプリング周波数による制限のため、音楽信号は約20kHzまでしか記録されない

上記CD用ファイルにK2HDプロセッシング処理を行い、96kHz/24bitに変換したファイル
K2HDプロセッシングによる周波数スペクトル改善効果
CD用ファイルを元に録音時の音楽信号を推測し、オリジナルファイルに近いスペクトルを生成する

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