ジャズ界の巨匠チック・コリア、生前最後のライヴ・パフォーマンスを収録したアルバムがリリース

グラミー賞を28回受賞し、NEA（アメリカ国立芸術基金）ジャズ・マスターである巨匠チック・コリア。クリスチャン・マクブライド（ベース）、ブライアン・ブレイド（ドラム）とのトリオ「トリロジー」の第3弾「トリロジー3」が話題を集める中、新たな未発表アルバム「フォーエヴァー・ユアーズ～ザ・フェアウェル・パフォーマンス」が10月にリリースされる。

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今回の作品は、2020年10月23日と24日にチックの地元フロリダ州クリアウォーターの「ルース・エッカード・ホール」で行われたソロ・ピアノ・コンサートのベスト・テイクを収録したものである。この公演は、2021年2月9日に逝去したチックにとって生涯最後のライブ・パフォーマンスであり、ラスト・レコーディングとなる貴重な音源だ。

コロナ禍でコンサートが世界的に制限される中、チックの希望により、観客は「マスク着用＋間隔を開ける」といった配慮がなされた上で公演が決行された。また、2,000人収容のホールだが、ホールではなくロビーに200人程度を集めて開催されたという。厳戒態勢の中で開催された公演だったが、それを感じさせない観客とのアットホームなやり取りや、圧倒的なピアノ・パフォーマンスが余すところなく収録されている。

アルバムのCDは日本先行発売となり、高音質SHM-CDでリリースされる。CDブックレットには、チックの家族や関係スタッフ、そしてチックを尊敬するロバート・グラスパーによる特別寄稿、さらにはハービー・ハンコック、スタンリー・クラーク、アリシア・キーズ、ラン・ラン、ハンス・ジマーなどジャンルを超えたアーティストのチックに関するコメントが収録される（日本盤CDは日本語訳付）。

なお、アルバム発売に先駆けて、スティーヴィー・ワンダーの名曲「オーヴァージョイド」のカバーが9月24日に先行配信された。