ヒトリエ、パスピエを迎えたツーマンライブで6年ぶりのボカロ新曲「アンノウン・マザーグース」初披露

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ヒトリエが9月11日、東京・恵比寿リキッドルームで自身主催のツーマンイベント「nexUs」を開催した。

「nexUs」は、ヒトリエのメンバー4人各々が縁のあるアーティストを迎えながら、発案・企画までを担うライブイベント。vol.1では、ギターのシノダがベッドインを迎え、vol.2ではベースのイガラシが、ぼくのりりっくのぼうよみを迎えて実施、第3弾となるvol.3は、ドラムのゆーまおがキュレーターとなり、パスピエを迎えて約1年ぶりに開催した。

定刻を回り、まずはパスピエが登場。夏フェスを巡り、野外の大型会場を巡ってきた中でのライブハウス規模でのパフォーマンスは、1曲目の「チャイナタウン」から会場を大きな熱量で包んでいく。

MCでは、キーボードの成田ハネダが「音楽のベクトルは違うけど、こうやってたくさんの人が来てくれて嬉しいです。」と語り、ゆーまおがヒトリエ以前に組んでいたバンドと対バンライブを行っていたエピソードを披露。ボーカルの大胡田なつきは、「ヒトリエのお客さんはあったかくて、パスピエのワンマンだと感じるくらいです。」と笑顔で話し、観客を和ませた。

10月18日リリースの新作ミニアルバム「OTONARIさん」収録曲「あかつき」を含む全10曲を披露し、パスピエのステージは終了した。

パスピエに続いて登場したヒトリエは、ボーカル・wowakaの「nexUs vol.3 ヒトリエ始めます!」という一言から、空気を切り裂くようなギター音とともに「終着点」でライブをスタート。この日のセットリストは、ゆーまおが担当したこともあり、「nexUs」ならではの新旧含めた意外な選曲で構成された。

ゆーまおは、「久しぶりの自主企画ライブなんで緊張します」とMCで話しながらも、パスピエとは10年来の付き合いであること、当時ライブに呼んでもらっていた自分が、パスピエを呼んで自主企画が出来た事が感慨深いと話すと、会場からは温かい拍手が巻き起こった。

ライブ中盤では、先月wowakaが6年ぶりに楽曲を発表したボーカロイド曲「アンノウン・マザーグース feat. 初音ミク」をヒトリエで初披露。YouTube、ニコニコ動画で公開されるや否や、合計150万回を越える再生回数を叩き出し、楽曲の演奏をヒトリエが担当していることも動画公開と共に話題となった。

ヒトリエのライブでの演奏を望む声が多く上がっていたこともあり、演奏が始まると瞬時に会場は歓声と熱狂に包まれ、
改めてwowakaの存在感と影響力を感じさせながら、その先へと進化を遂げるバンドの現在地を見せつけた。

「今年の夏は、ずっと地下にこもって曲を作っていた。」とwowakaが語った通り、5月の全国ツアーファイナル以来、限られたイベントにしか出演していなかったヒトリエは、ライブの喜びを噛みしめるように1曲ごとに凄まじいエネルギーを放ちながら、アンコールを含め全15曲をパフォーマンス。会場に詰め掛けた約900人のオーディエンスと共に、濃密な空間を創り上げた。

Photo by 西槇太一

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