ケツメイシ、メンバー4人が荒野のガンマンに扮した4月のたまアリ公演をWOWOWで放送

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結成から25年以上のキャリアを重ねつつも、軽やかさを失わず世代を問わず愛されるケツメイシ。WOWOWでは7月14日16:00より、今年3月に開幕し7月7日まで続くアリーナツアー「KTM TOUR 2019 荒野をさすらう4人のガンマン」から、平成最後のライブとなった4月28日埼玉・さいたまスーパーアリーナの公演を放送する。

ケツメイシのライブといえば、多彩なヒット曲をはじめとした親しみやすいナンバーで誰もが盛り上がれるうえ、ユーモアあふれるMCなど、見どころがたっぷり。

オーディエンスはライブに合わせて作られたウイスキーボトルを模したランタン風ペンライトを手に、今か今かと4人の登壇を待ちわびていた。

そこへカントリーの調べが響き渡り、木製ゲートが開くとメンバーがガンマンの姿で現れた。

地鳴りのような歓声の中、アゲアゲのダンスチューン「シェイク No.1」で宴の火ぶたは切って落とされた。

大蔵はのっけから「さいたまスーパーアリーナ、ゆらせ!」「もっともっと」と観客を鼓舞。ネオンカラーの衣装をまとったキュートなダンサーたちがヒップを揺らし、陽気なお色気をまき散らした。

かと思えば、キャッチ―で爽やかな「雲の上から」では、優しいRYOJIの歌声が会場を柔らかく包み込んだ。

RYOはと言えば、キレのよい高音&高速ラップで楽曲を引き締める一方、MCでは“昭和生まれのおじさん”感全開で、下ネタや自虐ネタで会場をほぐす。

昨年10月に「ケツノポリス11」がリリースされてから初のツアーでもあることから、「ようやく歌詞を全部覚えました。平成最後のライブ、自信満々で臨んでいきます」と宣言し、笑いを誘う一幕も。

新曲3曲で踊らせた後は、アメリカの荒野を旅するような演出に合わせて「旅」や「雲の上から」など、懐かしいナンバーも披露。

ネイティブアメリカンの居留地や荒野などを映した映像を背景に、DJ KOHNOのプレイタイム。

それらに合わせて、レトロな白ドレスをまとった女性ダンサーがしなやかに踊るさまに、旅情を掻き立てられた人も多かったのではないだろうか。

音と詞、映像、演出などが相まって別世界へ心を飛ばせるのもライブの魅力だろう。

懐かしさと清涼感に包まれたのもつかの間、日ごろからトレーニングを怠らないストイックな大蔵と、好きなだけ飲んで体調管理に無頓着なRYOJIが、我こそが正しいと主張し対立。

「飲みニケーション」では男性ダンサーも巻き込んで、二手に分かれて対決する羽目に。

最後に仲直りして抱き合う2人に温かな拍手が贈られたのは言うまでもない。

怒涛の終盤に向けて、観客にしばしクールダウンさせるためだろうか、「覚悟はいいか」や「トモダチ」など、心励まされる温かなメッセージソングが続いた。

「僕らの暮らしっく」で、18000 人がラララの大合唱で1つになった様は圧巻だった。

大蔵の「最後のブロック、踊れるか?!汗かきの曲、やります」の掛け声とともに、ラテンビートに乗せ、「ボラーレ」で再び大合唱に。

続く、晴れ晴れと胸がすくような「ケツメンサンバ」に合わせて、カーニバルを彷彿とさせるゴージャスな衣装をまとったダンサーが乱舞し目を楽しませてくれた。

最後のナンバー「カーニバル」では、「ここで出し切って!」の叫び声に応じるよう、性急なビートに合わせてオーディエンスは手に持ったタオルを懸命に振った。

その躍動に、会場が揺れるような錯覚を覚えるほどだった。

そして、終宴を知らせるかのように虹色のキャノン砲が打ち上げられ、にぎにぎしいままライブは大団円を迎えたのだった。

キャッチ―なナンバーに秘められた温かなメッセージに心がふわりと軽やかになるケツメイシのライブ。

4人の卓越したパフォーマンスはもちろんのこと、映像や華麗なダンスパフォーマンスなど見どころが満載で、非常にエンターテインメント性の高さも光ったライブだった。

色鮮やかでハッピーで、すぐにその一員になれる距離感の近さも魅力のライブをぜひ、臨場感たっぷりの映像で体感してほしいものだ。

Photo by Kazumichi Kokei

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