訃報:B・J・トーマス(歌手)

コラム 高橋裕二の洋楽天国

「雨にぬれても(Raindrops Keep Fallin’ on My Head)」の大ヒットがあるB・J・トーマスが29日、テキサス州アーリントンの自宅で亡くなった。78歳だった。

バート・バカラックとハル・デヴィッドが書いた「雨にぬれても」はポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの映画『明日に向って撃て!(Butch Cassidy and the Sundance Kid)』の主題歌で使われ、アカデミー賞主題歌賞を受賞した。

この「雨にぬれても」が生まれる面白いエピソードが「ビルボード・ナンバー1・ヒット」(フレッド・ロビンソン著/かまち潤監修 音楽之友社刊)に書かれている。

「レコーディングする前の晩、B・J・トーマスは医者に喉頭炎がひどいので、2週間は声を出してはダメだと言われた。しかしトーマスは翌日は映画『明日に向って撃て!』で使われる曲のレコーディングで、どうしても歌わなければならないので医者を説得し、喉の治療をやってもらった。

この曲をボブ・ディランが歌うはずだったという噂があったがデマ。最初はレイ・スティーブンスが歌う候補だった。『みんなビューティフル』でビルボード・シングル・チャートで1位になった歌手。しかし自分のタイプではないと、断った。

バート・バカラックとハル・デヴィッドと親しいディオンヌ・ワーウィックが接触してきた。自分が所属するセプター・レコードに適役の歌手がいると。それがB・J・トーマスだった。」

高橋裕二の洋楽天国記事提供元:洋楽天国
高橋裕二(たかはし・ゆうじ)
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