ライブ・ネイション、新型コロナで収入を失ったライブ業界のスタッフを救済するため、10億円規模の資金援助を発表

コラム ジェイ・コウガミ

ついに世界最大のライブプロモーション会社のライブ・ネイションが、コンサート中止やツアー延期で、仕事を失ったり、収入を無くしたイベントスタッフの危機救済に乗り出しました。

ライブ・ネイションは、新型コロナウイルスで被害にあったイベントやコンサート、ライブツアーの裏方スタッフを経済支援する世界規模の基金「クルー・ネイション」(Crew Nation)の設立を発表、1,000万ドル(10億円)の緊急資金援助を行います。今後、ライブ・ネイションはクルー・ネイションを通じて、世界各地のイベントクルーやツアー事業者を支援していく予定です。

クルー・ネイションの目的は、ライブコンサートやイベント、音楽フェスの中止や延期など、コロナウイルス感染拡大の影響を社会的かつ経済的に受けた、全てのコンサートスタッフを救済することです。救済支援は世界規模で行われる予定です。

資金援助の対象は、ツアーマネージャー、舞台製作、施工、音響エンジニア、ローディー、照明ディレクター/デザイナー、特殊効果、大道具など、ライブイベントを開催する際に欠かせないスタッフが含まれます。

クルー・ネイションのサイトには次のような言葉が記載されています。

ライブ音楽は世界で大勢の人々を魅了しています。しかし私達が楽しんできたコンサートは、シーンの裏側で働く、大勢のクルーメンバーの存在無しに実現しません。COVID-19の感染拡大でコンサートは中止に追い込まれましたが、私達はコンサートを収入源にするライブツアーやコンサート会場のクルーたちに手を差し伸べます。

資金援助のプロセスですが、ライブ・ネイションは来週から、世界各地のライブ・ネイション関連のイベントに携わるスタッフで、コロナウイルスの影響で経済的なダメージを受けた人に連絡を取り始めます。また該当すると思ったスタッフは直接ライブ・ネイションに申請することもできます。具体的なプロセスについては、詳細が後日発表されると思われます。

クルー・ネイションには、アーティストや音楽ファン、一般人も寄付ができます。PayPalをお持ちの方はどうぞ。

他社企業でも寄付できます。

またクルー・ネイションのグッズを購入することで、その売上をファンドに寄付できます。

早速ライブ・ネイションのCEO、マイケル・ラピーノと彼の家族は個人的に25万ドル(2,700万円)をクルー・ネイションに寄付しています。

Crew_Nation_Donation

クルー・ネイションの運営は、12〜22歳の恵まれない地域の若者を音楽で支援する慈善団体「Music Forward Foundation」が共同で行います。資金援助を受ける際には、Music Forward Foundationが必要性に応じて受給者を決定します。

音楽を通じたチャリティ活動やコミュニティ支援を行うMusic Forward Foundationのような慈善団体が、資金援助のノウハウや仕組み作りを共有してくれるので、支援活動も円滑に行えます。このように企業主導でアーティストや業界の支援を早急に進められる連携や組織体制は、日本の音楽業界も見習うところがあるはずです。

ライブ・ネイションは3月、4月まで米国内で全ての大規模なツアーを中止することをすでに発表しました。

欧米のライブビジネス業界では、プロモーター最大手のライブ・ネイションと、業界2位のAEGがツアー中止を発表したことに加えて、大手エージェンシーのCAA、WME、Paradigm、UTAもツアー中止に賛同しています。大手各社は、アーティスト、ファン、ライブ業界のスタッフの安全を最優先に確保するための施策を作るために、企業間で連携していくと発表しました。

source:
Live Nation Launches $10 Million Fund for Concert Crews (Variety)

jaykogami 記事提供元All Digital Music
Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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