グラミー賞ノミネート、Hozier「Take Me To Church」が絶好調

コラム 高橋裕二の洋楽天国

Hozierのシングル「Take Me To Church」が絶好調だ。音楽情報検索アプリのシャザム(Shazam)の12月16日付で1位。ビルボード・シングル・チャート(1月3日付)でも2位だ。

ホジャー(Hozier)は今最も話題を集めているアイルランド出身の24歳の男性シンガー・ソングライター。同性愛者迫害のビデオ「Take Me To Church」が議論を呼んでいる。レコード会社はアイルランドのインディーズのルビーワークス・レコード(Rubyworks Records)。イギリスではユニバーサルミュージック傘下のアイランド・レコードと、アメリカではソニーミュージック傘下のコロンビア・レコードと契約した。

アメリカのアーティストならレコード会社とはワールド・ワイドの契約をする。地域毎に契約、例えばヨーロッパはどこそこで、日本はどこそこで、オーストラリアはどこそこでというのはあまりない。

今回の場合、ルビーワークスはとりあえずイギリスで発売したいのでユニバーサル他に売り込んだが、良い返事はアイランドだったのだろう。しかしアイランドもワールド・ワイド契約には印税の前渡し金他で断念したのかもしれない。そこに入り込んで来たのがコロンビア。コロンビアのA&R(制作)はアデル他シンガー・ソングライターの目利きが出来る。契約出来たら後は宣伝と販促だ。宣伝スタッフはひたすらラジオを攻める。

まずは大人のロック・ファンが好むラジオ・フォーマット局のAAA(Adult album alternative)を攻める。AAAなので普通トリプルAと言う。その次に攻めるフォーマット局はオルタナティブ。ポップ色の濃いロックをかける。最終的にはヒット曲専門のTOP40フォーマット局をつぶしていく。エアプレイ調査会社のメディアベース調べによれば、今週「Take Me To Church」はオルタナティブで2位、TOP40で8位に上がってきた。

最終的にはテレビが重要。ホジャー・ファンにはピッタリの人気深夜番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した。

そして「Take Me To Church」はグラミー賞の「最優秀楽曲賞」にノミネイトされた。日本での発売レコード会社は決まっているのかも知れないが、現時点でアルバムの発売は定かでない。
 

記事提供元:Musicman オススメBlog【高橋裕二の洋楽天国】

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