【海外】ソニーミュージックの最高経営責任者にロブ・ストリンガーが就任

コラム 高橋裕二の洋楽天国

米ソニーは火曜日(10月18日)、ロブ・ストリンガーが2017年の4月1日付で、ソニーミュージックの最高経営責任者に就任すると発表した。現在はソニーミュージック傘下のコロンビア・レコードの会長兼最高経営責任者だ。

コロンビア・レコードにはノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランや、アメリカだけでアルバム「25」を1000万枚売ったアデルが在籍する。下の図はラジオ業界誌ヒッツが作成したもの。2016年の1月から9月迄のレコード売上の市場占有率。ストリーミングによる見なし売上も含む。レコード・グループではユニバーサルミュージックがトップで35.6%。2位はソニーミュージックで29.1%。3位はワーナーミュージックの17.8%だった。

写真は上からルシアン・グランジ(ユニバーサルミュージック会長)、ロブ・ストリンガー、キャメロン・ストラング(ワーナーミュージック傘下のワーナー・ブラザース・レコード会長)、スティーブ・バーネット(ユニバーサル・ミュージック傘下のキャピトル・レコード会長)。コロンビアやリパブリックやキャピトル・ミュージックは傘下のレーベルの占有率もブレイク・ダウンしている。

【海外】ソニーミュージックの最高経営責任者にロブ・ストリンガーが就任
各レコード部門の市場占有率は1位がソニーミュージックのコロンビア・レコード。2位がユニバーサルミュージックのリパブリック。3位がワーナーミュージックのワーナー・ブラザース。4位がユニバーサルミュージックのIGA(インタースコープ・ゲフィン・A&M)。5位はソニーミュージックのRCA。6位はユニバーサル・ミュージックのキャピトル・ミュージック・グループ。7位はソニーミュージックのエピック。8位はユニバーサルミュージックのデフ・ジャム。9位はユニバーサルミュージックのカントリー部門であるUMGナッシュビル。10位はソニーミュージックのカントリー部門であるソニー・ナッシュビル。11位は独立系の映画のレコード部門であるディズニー。12位はジェイ・Zが所有するインディーズのロック・ネイション。

クラッシュが好きでパンク・バンドを組んでいたロブ・ストリンガーは80年代にソニーミュージックに入社した。ワン・ダイレクションやトニー・ベネットやブルース・スプリングスティーンのヒットやデヴィッド・ボウイの復活で手腕を発揮した。最近の1番大きな功績は、英インディーズのアデルを次のアルバムからソニーミュージックが全世界発売の契約を結んだ事だ。

今回の就任に日本の一部メディアは否定的だ。ロブ・ストリンガーがソニー前CEOであったハワード・ストリンガーの実弟だからだ。ソニーが低迷した理由はハワードにあるとする見方だ。それかどうかは定かじゃないが、昨日のソニー東証株価は70円も下落した。兄と弟の実績は異なる。ちなみにソニーの音楽部門は2016年3月期の売上高が前の期に比べて10.4%増の6176億円、営業利益が44.1%増の873億円と好調だった。

記事提供元:洋楽天国


高橋裕二氏インタビュー

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