Spotify、音楽消費行動のビッグデータ分析を紹介するサイトリリース

コラム All Digital Music

定額制音楽配信「Spotify」、音楽ビッグデータからリスナーのインサイトを解説する専門サイトを立ち上げる。ベテラン音楽テック編集者を起用

定額制音楽ストリーミングサービスで世界トップの「Spotify」(スポティファイ)がユニークな取り組みを始めました。

Spotifyは音楽ビッグデータに特化したブログ「Insight」を開設、リスナーの音楽消費行動をビッグデータで分析した、リスナーのインサイトを紹介する情報を提供して行きます

https://insights.spotify.com/us/

Spotify insight

「Insight」ブログはSpotifyが3月に買収した音楽データ解析企業「Echo Nest」(エコーネスト)からのデータを連携させて、音楽ファンやジャーナリスト、開発者などに向けて、デジタル音楽における音楽の聴き方の変化を理解するための情報源にしていく予定です。

Spotify
SXSW 2013のキーノートでSpotifyのCEOダニエル・エクにインタビュー。Image via Wired

ブログの編集長には、元Wired、CNETに勤めてきた著名な音楽テクノロジー系ジャーナリスト、Eliot Van Buskirkを「データ・ストーリーテラー」として起用しました。

Eliot Van BuskirkはこれまでEcho Nestに所属し、世界の音楽業界では有名な音楽テクノロジー・ブログメディア「evolver.fm」を運営しています。

Spotify evolver.fm

新しいブログではSpotifyおよびEcho Nestのデータアナリストと協力しながら、記事やマップ、インフォグラフィックスなどを通じてデータという文脈から見た音楽の聴き方の魅力を伝えていきます。

Spotifyの試みで最も他社と違うことは、通常は一般に公開しないデータをオープンにして、統計的に分析した音楽サービスの情報を伝えていこうというチャレンジに取り組んでいることです。Spotifyと競合する音楽ストリーミングサービスや定額制音楽サービスで、自社のデータを一般に解放している企業は存在しません。

特に世界で急成長するSpotifyが海外展開から得たデータと、Echo Nestの音楽分析能力が融合することで、よりリスナーの行動が分析しやすくなり、将来的にはこれらのデータがレコメンデーションやマーケティングへ活用される実現性が高まりやすくなることが期待できます。

今世界のデジタル音楽では、「データ」の重要性が拡大しています。これからの時代の音楽にはビッグデータの活用が、音楽マーケティングやソーシャルメディア活用の側面で必要不可欠となり、アーティストやリリースのプロモーションにもデータ連携が進むと予想ができます。そして、音楽とリスナーを繋ぐレコメンデーションやプレイリストにもユーザーデータが導入され、よりパーソナルでソーシャルの関係に基づいた音楽との出会いが広がっていくようになれば、面白いサービスが生まれる気がするので、音楽ビッグデータのオープン性は今後も支持していきたいですね。

■記事元http://jaykogami.com/2014/09/9150.html


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Jay Kogami(ジェイ・コウガミ)
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