米業界誌ヒッツがレコード業界のマーケット・シェアを発表、EMI買収でユニバーサルが1位に

コラム 高橋裕二の洋楽天国

18日、ラジオ/レコード業界誌ヒッツが、2013年最初の10週間のレコード売り上げの市場占有率(マーケット・シェア)を記事にした。それによるとレコード会社のシェア(パーセンテージ)は以下だ。カッコ内は前年。

ユニバーサルミュージック 38.9(30.4)
ソニーミュージック 28.9(31.1)
ワーナーミュージック 14.8(11.9)
EMIミュージック 0(10.3)

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ユニバーサルミュージックがEMIミュージックを買収したので断然のトップになった。EMIミュージックのパーロフォン他を売却したので、パーロフォン(アメリカではEMIのキャピトル・レコードが担当していた)を買収したワーナーミュージックのシェアが伸びたのだろう。

3大メジャーのトータル・シェアは82.6%で、残りの17.4%がインディーズという事になる。インディーズのシェアが少し高い気ももするが。しかしインディーズのグラスノート・レコードは昨年同時期に比べ、0.6%から2.9%と大幅にアップした。マムフォード&サンズの大ヒットがあったからだ。以下が今年(2013年)10週間のアルバム売り上げベスト5。カッコ内は累計売り上げ枚数。

1位)マムフォード&サンズ「バベル」 56.4万枚(200万枚)
2位)ブルーノ・マーズ「アンオーソドックス・ジュークボックス」 47.9万枚(96万枚)
3位)テイラー・スウィフト「レッド」 38.1万枚(350万枚)
4位)ルミニアーズ「ルミニアーズ」 38万枚(110万枚)
5位)サウンド・トラック盤「ピッチ・パーフェクト」 34.1万枚(55.3万枚)

驚くべき事に、ベスト5中、3作品がインディーズだ。1位のマムフォード&サンズは自分達のレコード会社だが、アメリカではインディーズのグラスノート・レコードにライセンス契約を与えた。グラスノートは2007年の創業。宣伝/販促/営業を担当する。

3位のテイラー・スウィフトはインディーズのビッグ・マシーン・レコードからの発売(ミニ・メジャーのようなサイズのビッグ・マシーン・レコードをインディーズと呼ぶのには違和感があるが)。ビッグ・マシーンの販売はユニバーサルミュージックが担当している。創業は2005年だ。

4位のルミニアーズはインディーズのデュアルトーン・レコード。2001年の創業。インディーズでは不可能なTOP40ラジオ局を「ホー・ヘイ」で制覇した。

インディーズでもミリオン・セラーを出せる時代になった。それにしてもメジャーが発売している女性セレブ・シンガーやラップ/ヒップ・ホップ・アーティストはビッグ・ヒットになっていない。

記事提供元:Musicman オススメBlog【高橋裕二の洋楽天国】

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