米国でソニーによるEMI音楽出版の買収が承認

コラム 高橋裕二の洋楽天国

先週金曜日(6月29日)、アメリカ連邦取引委員会(FTC)はソニー/ATV音楽出版によるEMI音楽出版の買収を承認した。音楽業界誌ビルボード他が伝えている。

昨年(2011年)11月に買収が発表されてから約7ヶ月、4月のヨーロッパに於ける欧州委員会の承認に続くもの。ソニー主導で形成されたコンソーシアムが買収した。コンソーシアムはソニー・アメリカ、マイケル・ジャクソン遺産管理財団、アブダビ首長国の投資会社であるムバダラ開発公社、投資会社 Jynwelキャピタル、投資会社ブラックストーングループのGSOキャピタル・パートナーズと音楽事業家で投資家のデヴィッド・ゲフィンだ。

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平井一夫ソニー社長兼最高経営責任者は、「音楽出版は、我々の他のエンターテインメント会社と共に、ソニーのビジネス・ポートフォリオでの輝ける部門になる」と声明を発表した。また元EMI音楽出版の会長で現ソニー/ATV音楽出版のマーティン・バンディアー会長兼最高経営責任者は、「今日は本当に特別な日になった。多くの偉大な作詞作曲家と楽曲を持つ二つの音楽出版社を束ねる事になった。才能溢れるアーティストや作詞作曲家やスタッフと共に世界最高の音楽出版社にするつもりだ」とコメントした。管理楽曲はEMIが130万曲、ソニー/ATVが75万曲なので、トータル205万曲を管理する世界で最大の音楽出版社になる。

ビルボード誌によると、音楽出版部門を売却したシティグループがソニー他から受け取る約1760億円(1$80円換算)は、レコード部門(約1520億円)の買収の承認がどうなるかは現時点では不明な為、それらを見届けるまでは支払われないそうだ。

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