英EMI買収は独禁法に抵触するか、3/23に初審決

コラム 高橋裕二の洋楽天国

新聞ニューヨーク・ポストが昨日(2月20日)、ユニバーサルミュージックのEMIミュージック買収の進展具合を報じた。それによると買収を認めてもらう為20日、「トラック一杯程の書類」を欧州の規制委員会に提出したという。

昨年(2011年)11月、ユニバーサルミュージックはEMIミュージックのレコード部門を約1463億円(1$77円換算)で買収した。当初から売り主のシティグループは、世界各国での独占禁止法や反トラスト法に抵触するか否かはユニバーサルミュージックが対応してくださいとしていた。

特にヨーロッパでは大企業が市場を独占することについて厳しい。日本の独占禁止法にあたる「欧州連合競争法」に照らし合わせて欧州規制委員会が買収できるかどうかを精査する。ソニーミュージックがBMGと合弁会社を作るときもヨーロッパでもめた。特に欧州のインディーズのレコード会社団体であるIMPALAが強く反対した。昨年ユニバーサルミュージックがEMIミュージックを買収すると発表したときもIMPALAは反対の声明を出した。

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ところが今回規制委員会に強く買収を認めないように働きかけているのが買収に失敗したワーナーミュージックだ。既にアメリカの委員会にもユニバーサルミュージックのEMIミュージック買収を認めないよう意見を述べている。認めたらユニバーサルミュージックの市場占有率が40%を超え、反トラスト法に抵触すると主張する。そしてEMIミュージックのレコード部門のオークションをもう一回やり直せとシティグループに迫っている。シティグループとしては、反トラスト法等の処理はユニバーサルミュージックの仕事ですから私達は関係ありませんということだが。

欧州の規制委員会は提出された書類を精査し、3月23日に最初の委員会の意見をユニバーサルミュージックに述べるそうだ。買収案件が破談になるとは思いにくいが、ヨーロッパ各国でユニバーサルミュージックは市場占有率を下げるために、自社の部門や子会社の売却をしなければならないだろう。

ニューヨーク・ポスト紙は、ユニバーサルミュージックは今回の買収話が委員会で認められなかった場合でも、シティグループに買収金額の約1463億円は保証していると伝えた。この買収案件、どうやって決着するのかここ1〜2ヶ月間がヤマのようだ。

再挑戦に意気込むワーナーミュージック。今回のグラミー賞はラテン1部門だけの受賞。大敗だった。

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