JASRAC「音楽著作権とJASRACに関するアンケート」実施、生成AIに対する意識調査で過半数が反対

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、2025年1月20日から2月28日までの間、音楽クリエイターを対象とした「音楽著作権とJASRACに関するアンケート」を実施。このアンケートは2023年度に引き続き2回目の実施となる。
アンケート概要
調査内容:音楽クリエイターのJASRACに対する認知度、理解度、イメージ調査
実施期間:2025年1月20日~同年2月28日
対象者:現在音楽制作で収入を得ている、または将来収入を得ることを視野に入れて活動をしている音楽クリエイター
回答者数:1,325名
分析対象数:970名 ※回答者のうち、「音楽制作で収入を得ている」または「将来、音楽制作による収入を得ることを視野に入れている」音楽クリエイターを結果分析の対象
アンケート結果
※ 各グラフの数字は、小数点以下第1位を四捨五入しているため、必ずしも合計が100%とはならない
属性
回答者の年齢は40代をボリュームゾーンとして万遍なく分布し、性別は75%が男性。
JASRACに対する印象(JASRACメンバー・非メンバー別)
JASRACに対する印象については、JASRACと直接著作権管理委託契約を締結している音楽クリエイター(JASRACメンバー)の71%が「とても良い印象」「まあ良い印象」と回答。JASRACと直接契約していない音楽クリエイター(非メンバー)では、「とても良い印象」「まあ良い印象」と回答した比率が33%と、メンバーと大きな差が生じた。
JASRACのサービスへの満足度(JASRACメンバーのみ)
JASRACメンバーの、JASRACのサービスに対する満足度(「とても満足している」「まあ満足している」「どちらともいえない」「少し不満である」「非常に不満である」から回答)は、「とても満足している」と「まあ満足している」を合わせた回答の割合が69%、「少し不満である」と「非常に不満である」を合わせた回答の割合が13%となった。
JASRACの各サービスの満足度(JASRACメンバーのみ)/ 満足度の高い項目
サービスごとに満足度をみると、「職員の対応」がもっとも高く、「契約手続き」「分配情報」「メンバー向け広報」「使用料の分配額」が続く。「各種福利厚生」は、他のサービスと比べて低い結果となった。
JASRACの各サービスの満足度(JASRACメンバーのみ)/ 満足度の低い項目
サービスの満足度の低い項目をみると、「メンバーズサイトの使いやすさ」「管理手数料」「作品オンライン受付システムの使いやすさ」などが選択された。
著作権に対する考え(JASRACメンバー・非メンバー)/ 賛成度の高い項目
著作権に対する考え(「とてもあてはまる」「まああてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」から回答)で「とてもあてはまる」と回答を得たのは「音楽の発展において重要である」が最も割合が高く、63%。これに「自分の仕事や生活にとって重要である」(61%)と「音楽著作権の管理は、面倒な作業である」(41%)が続く。「音楽著作権料の水準に満足している」(4.5%)は、賛成率が非常に低い結果となった。
生成AIに対する意識(JASRACメンバー・非メンバー)
生成AIの開発事業者やサービス提供事業者が生成AIの開発や性能向上のためにあなたの作品を利用する(AIに学習させるデータとして利用する)ことについてどう思うか尋ねたところ、「賛成」「どちらかといえば賛成」との回答が23%、「反対」「どちらかといえば反対」との回答が53%となった。
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