アップルの再生基金にTSMCと村田製作所も参加

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アップルは3月13日、レストアファンド(再生基金)への新たな投資者として、主要な製造パートナーである台湾・TSMCと村田製作所を迎えたことを発表した。レストアファンドは、極めて重要な生態系を保護しながら、自然に根差した高品質な炭素除去に対する世界的な投資を拡大し、効果を最大化することを目的としている。

世界的な半導体ファウンドリであるTSMCは、HSBCアセットマネジメントと投資顧問会社ポリネーションの合弁事業であるクライメート・アセット・マネジメントが管理する基金に最大5,000万ドルを投資する。日本を拠点とするiPhoneのサプライヤーである村田製作所は、同基金に最大3,000万ドルを投資する。Appleが先行して行ったRestore Fundの第二フェーズに対する最大2億ドルの投資に、これらの新たな投資が加わることで、総資産額は2億8,000万ドルに増加する。

また、アップルは、2021年に立ち上げたレストアファンドの第1フェーズの全パートナーを公表した。これらの投資により、アップル、投資銀行ゴールドマン・サックス、環境保護団体コンサベーション・インターナショナルは、実績ある森林管理者であるSymbiosis、BTG Pactual Timberland Investment Group、Arbaro Advisorsとパートナーシップを結び、南米の劣化した放牧地や農地に、持続可能であることが証明されたワーキングフォレストを創出するためのサポートを行っている。アップルは、このポートフォリオによって、2025年までに100万トンの二酸化炭素を大気から除去するという同社の目標を上回る成果が得られるものと見込んでいる。

アップルのサプライヤークリーンエネルギープログラムに参加する300社以上のサプライヤーに名を連ねているTSMCと村田製作所は、2030年までにすべてのアップル製品の製造で100パーセント再生可能電力を使用することを確約している。アップルは2022年、これをさらに進めて、2030年末までにアップル関連のすべての事業を脱炭素化するよう、サプライヤー各社に要請した。これには、回避できない残余排出量に高品質な炭素除去で対処することも含まれる。

TSMCと村田製作所がアップルとともに投資する基金は、炭素排出量と金銭面の両方でメリットを生み出すために、環境再生型農業プロジェクトと生態系の保全・回復プロジェクトに対して出資する。プロジェクトの選定は現在進行中だ。

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