JASRAC、著作権に関する出張講座「ラーニングスクエア」を開始

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日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽文化事業の一環で、新たに著作権に関する「出張講座JASRACラーニングスクエア」を開始した。

JASRACでは2021年5月以降、有識者委員会において音楽文化事業の内容を検討してきた。この検討において、授業目的公衆送信制度の創設や学習指導要領の改訂などを受けて、学校現場での著作権に対する知識や生徒に対する著作権教育が求められていることを確認した。また、JASRACでは長年、大学や公民館等の要請を受けて、音楽著作権等に関する講義・講演等を行っており、これらの講座・講演等の内容を蓄積することで、将来にわたって教育・啓発の資産とすることが有用であるとの方向性を確認した。これを受けてJASRACは、出張講座を含む一連の事業として「JASRAC著作権アカデミー」を実施する。

JASRAC著作権アカデミーの第1弾となる事業「出張講座JASRACラーニングスクエア」は、著作権に関する法律や制度、JASRACの管理事業について正確で質の高い情報を、学校関係者を含め広く一般に提供することを目的としている。

講座の開催を希望する人を公募し、あらかじめ登録されている講師の中から、応募者が希望する講義の内容に応じた講師を選定(キャスティング)した上で、講義を提供するもので、講師に関する費用(講演料等)と会場費(上限あり)をJASRACが負担する。

公募詳細は「出張講座JASRACラーニングスクエア募集要項」で確認できる。申し込みは、JASRACのウェブサイトの専用フォームまたは所定の申込書が用意されている。

音楽文化事業とは、音楽の利用者から支払われた使用料のうち、権利者から作品届等が提出されないために10年を超えて分配できない状態にある使用料を原資として実施するもの。2019年度の定時社員総会で管理委託契約約款を変更し、委託者の共通の目的にかなう事業(音楽文化事業)として実施する。事業の内容は、外部の有識者で構成する委員会(音楽文化事業に関する有識者委員会)における調査審議を経て、理事会で決定することとしている。

これまでに、デジタル配信サービスのコンテンツ情報と楽曲情報を共有・交換する新プラットフォーム「GDSDX」開発・運用、在外研究支援事業「JASRAC国際フェローシップの事業を実施している。

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