エフエム東京、22年度通期決算は増収減益 インターネット収入は前期比54.6%増

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TOKYO FM

エフエム東京は5月29日、2022年度通期決算報告書(2022年4月1日から2023年3月31日まで)を発表した。

当連結会計年度の同社グループは、主力の「タイム・スポット放送収入」が伸び悩んだものの、放送と連動した「インターネット収入」の増加に注力した結果、「放送事業収入」は増収となった。また、「企画・制作事業収入」においては、イベント興行に回復の動きが見られ、Web配信の活用等も含め増収となった。一方で、連結子会社ジグノシステムジャパンが運営する「インフォメーションプロバイダー事業収入」は、モバイルコンテンツ市場の構造変化への対応に課題を残し減収となった。

以上の結果、同社グループ全体の連結売上高は139億2,900万円(前期比0.4%減)、営業利益は7億8,100万円(前期比21.0%減)、経常利益は10億3,200万円(前期比14.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億4,100万円(前期比58.8%減)となった。

同社単体業績については、売上高が108億5,500万円(前期比1.5%増)となったが、ソフトウェア資産の一括償却の影響等により、営業利益は5億3,100万円(前期比21.1%減)、経常利益は7億9,800万円(前期比13.1%減)、当期純利益は8億8,800万円(前期比44.2%減)とそれぞれ減益となった。

同社は、2019年度より「FM放送事業者からオーディオコンテンツ事業者へ」を経営方針に掲げ、放送で培ったコンテンツ制作能力を活かして、インターネット関連売上を放送売上に並ぶ収入軸に成長させるべく取り組んでいる。中でも、インターネット音声コンテンツプラットフォーム「AuDee(オーディー)」は、内容の充実と共に着実に売上実績を上げている。

同社の黒坂修社長は、「今後は、インターネット界の様々な有力事業者との提携を広げ、共にコンテンツを企画し共にマネタイズする、オープンイノベーションへの取り組みが事業拡大をもたらしていくものと考えている」として、2022年度の同社インターネット収入が約8億7,800万円、前期比54.6%増の伸びとなったことを伝えている。

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