Official髭男dism出演「LIVE with YOU」、アルバムツアー前ラストのワンマンは特別なセットリストに

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日本最大の音楽専門チャンネルであるスペースシャワーTVが、“あなたの側で、生きてる音楽。”をコンセプトにトップミュージ シャンと送るプレミアムライブ番組「SPACE SHOWER TV “LIVE with YOU”」。その公開収録が、9月24日に愛知・Zepp Nagoyaにて開催された。

完全無料・招待制で開催された本公演は、選ばれし1,000名の観客と共に過ごすプレミアムライブ。 第26回目となる今回のゲストは、Official髭男dism。開場前から、Zepp前には長蛇の列が出来ており、観客の高まる期待がわかる。会場に入ると、来月10月9日にリリースされるメジャー1stアルバム「Traveler」のジャケットがデザインされた大きなフラッグがステージ後方に飾られている。

メンバーが登場して、1曲目は「Traveler」のオープニングナンバーとして収録されている「イエスタデイ」。しっとりと沁み渡る感じで、すぐに観客にも、その空気感が馴染んでいる事がわかる。続く「異端なスター」は、サックス・トランペット・トロンボーン・パーカッション・鍵盤のサポートメンバーが入り、前曲までの雰囲気から一転、ハンドマイクを持った藤原聡(Vo.Pf)が一気にオーディエンス達を煽っていく。「初めましての人も、いつもの人も全員で音楽を楽しみましょう!」と藤原が言ったが、その通り本当に全力で心から楽しもうとしている人ばかり。実際、藤原がヒゲダンのLIVEを初めて観る人を挙手で募ったところ、かなり多くの人が挙手。その反応にメンバーも喜んでいた。藤原から急にMCをふられた松浦匡希(Dr)が「熱いよ!」と言うと会場は笑いに包まれ、まだまだ序盤でありながら、会場の熱気はムンムンに!

今回のライブは10月26日からスタートするホールワンマンツアー前、最後のワンマンライブという特別な機会という事もあり、「コーヒーとシロップ」という懐かしの曲も披露されるが、タイトルを言っただけで観客から大きな歓声が起きる。ライブこそ初めてだが、普段から音源やMVなどでヒゲダンの作品に触れていたからこその「遂に生で!」という喜びの声なのだろうなと思えた。藤原を照らす5色のカラフルなライトが印象的だった実直であり、ドラマチックでもあるラブソング「115万キロのフィルム」を経て、ドラムとパーカッションが鳴り響く中、一度袖に戻ったベースの楢崎誠がバリトンサックスに楽器を持ち替えて登場。そして、「ブラザーズ」へ。サポートメンバー含む全員がステージ前方で横一列になり演奏、キャッチーなダンスもあり会場は一体感に包まれ最高潮の盛り上がり。

藤原の「ウチのギターヒーローをお見せしたいと思います!」という紹介からの、小笹大輔のハードなギターソロが光った「FIRE GROUND」。そして、終盤の「Pretender」、「ノーダウト」、「宿命」というこれぞヒゲダンという代表曲の流れでは、観客たちの「待ってました!」感が物凄く伝わってきた。中でも、「ありったけのパワーを詰めて!」と、より藤原のMCから始まった「宿命」は、壮大かつ迫力あるサウンド、そして情熱的に全身で表現し歌う藤原の熱情が、これでもかと押し寄せてくるラストナンバーにふさわしいステージングであった。

アンコールは、本編で長いMCをせず突っ走ってきたが、通常ライブでは終演時間を気にするスタッフがハラハラ見つめているという長めの“団らんトーク”からのスタート。メンバーは観客に「どこから来たのか?」を聴いていったり、今日の東京から名古屋の移動中、メンバーが何をしていたかを話していったりと、メンバーの素顔が垣間見える緩やかな時間でオーディエンスとの距離が縮まっていく。宣言通り長めの“団らんトーク”を終えると、そろそろスタッフに怒られる(笑)とアンコールへ。

「Traveler」にも収録されていない未発表曲「明け方のゲッタウェイ」では、メンバー全員が交代にボーカルを務める明るい楽曲。小笹が足を上げながらギターソロを弾くと、他のメンバーも足を上げながら演奏するなど、バンドの陽気なムードがしっかりと届けられた。

ラストナンバーは、「Stand By You」。メンバーが刻む手拍子を煽ると、観客は難なく完璧にこなし、会場はとんでもない一体感が生まれていた。終わり、場内SEとして本人たちの楽曲「日曜日のラブレター」が流れると、藤原がマイクを手に取り、そこに合わせて歌っていく予想外のサプライズも。最後の最後まで楽しい時間であったが、藤原の最後の言葉である「もっとヤバいバンドになって帰ってきますので宜しくお願いします!」は、観客にとって最も印象に残る言葉だったのではないだろうか。

最新アルバムリリース前、ホールワンマンツアー前のこれはすでにベスト盤なのでは?とも思えるセットリストで臨んだ本当に貴重なライブ。なお、このライブの模様は、10月27日 19:00からスペースシャワーTVにて、60分の特別番組としてオンエアされる。

取材/文・鈴木淳史
写真・渡邉一生

セットリスト
M01.イエスタデイ
M02.異端なスター
M03.Tell Me Baby
M04.コーヒーとシロップ
M05.バッドフォーミー
M06.115万キロのフィルム
M07.ブラザーズ
M08.FIRE GROUND
M09.Pretender
M10.ノーダウト
M11.宿命
ーENCOREー
M12.明け方のゲッタウェイ
M13.Stand By You

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