2020年の音楽フェス市場、前年比98%が消失〜ぴあ総研公表

ビジネス レポート

ぴあ総研は4月16日、毎年行っている音楽フェスの市場動向に関する調査結果を公表した。

本調査では、2020年1月~12月に開催された音楽ポップス分野のフェスティバル形式(同時間帯に複数アーティストが出演する形式)のイベントのチケット販売額を推計し、音楽フェス市場規模を算出。なお、オンラインライブは含まれていない。

2020年の音楽ポップスフェス市場規模推計は、新型コロナウイルスの影響を受けて、数多くの音楽ポップスフェスが中止や開催規模を縮小したため、前年比97.9%減の6.9億円へと激減した。動員数も、9.3万人(前年比96.8%減)と大きく落ち込んだ。

コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年2月26日の政府からの要請を受け、2020年に開催予定だった全国的なイベント等の中止・延期・規模縮小が相次いだ。5月以降、イベント開催の人数制限が段階的に緩和されるなか、全国的・広域的なお祭りや野外フェス等については、開催そのものの制限が9月18日まで続き、その後も十分な間隔を確保しての開催となったことから、音楽ポップスフェス市場へのマイナス影響は、苦境の続くライブ・エンタテインメント市場のなかでも極めて大きなものとなった。

そのような状況下でも、感染防止対策を徹底したコロナ禍でのフェス開催のあり方が模索され、10月に大阪・万博記念公園で開催された「OSAKA GENKi PARK」には、2日間で約4万人が訪れた。また、9月と10月に山梨・山中湖交流プラザ きららにて、“ドライブイン”式で開催された「DRIVE-IN LIVE PARKED」は、コロナ禍における新たなフェスの形式として話題となった。

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