音楽権利情報の一括検索サイト第3期公開は1/31まで、インディーズ系レーベル、ボカロ・東方系なども検索可能

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音楽権利情報検索ナビ
音楽権利情報検索ナビ

音楽関係団体等で構成する権利情報集約化等協議会は、11月27日、令和元年度文化庁「コンテンツの権利情報集約化等に向けた実証事業」の一環として、音楽著作物の権利情報の一括検索サイト「音楽権利情報検索ナビ」を公開した。2020年1月31日までの限定公開となる。

スマートフォンや動画投稿サイトなどを使って、誰もが簡単に多様な著作物を利用すると同時に、自分が創作した著作物を手軽に公開できる「一億総クリエーター」「一億総ユーザー」時代にあって、著作物の適法かつ円滑な利用を促進する必要性が高まっている。

そうしたなか、文化庁は、コンテンツの権利処理の円滑化を目的として、平成29年度から音楽分野の権利情報を一括検索できるプラットフォーム構築の実証事業に取り組んでおり、2018年2月、2019年2月の公開に続き、この度第3期となる一括検索サイトの公開を実施する運びとなった。

2018年に初めて公開した「音楽権利情報検索ナビ」では、CDで発行されている音楽コンテンツに的を絞り、当協議会に参加する各団体・事業者が独自に保有するデータを統合し、インディーズ系レーベルやネット系クリエーターのCDを含む多様なCD商品及び収録曲情報、それら楽曲・音源に係る権利情報等をワンストップで検索できるデータベースを構築し、約42万件/521万曲の情報を公開した。

また、第2期となる今年2月には、未集約となっていた約8万件のCD商品に係る情報を追加するとともに(合計約50万件/614万曲)、デジタル配信で提供されている音源(以下「配信音源」)について約37万曲の情報を収集・公開した。

第3期となる今回は、昨年度からの主な変更点として、以下が挙げられる。

  • 公開期間を約2か月間に拡大(公開期間中に最新情報の追加等を実施)。
  • 11月27日には、CD商品情報は約52万件/628万曲を公開。これは、前期比約2万件/14万曲の増加となる。
  • 配信音源情報は、前期に比して約220万曲を追加し、’ボカロ’や’東方系’を含む約257万曲の情報を公開。
  • 検索したCD商品や作品の権利情報の再確認を容易にするため、「マイページ」を開設し、「お気に入り」に登録したCD商品等を当該ページ上で確認できる機能を追加。

その他、過去の公開において利用者から寄せられた要望を踏まえ、一部機能の改善を行った。

この「音楽権利情報検索ナビ」は、音楽著作物を利活用しようとする誰もが、権利者情報や作品情報などを簡単に検索することができる。今回、実際に利用される中から、ニーズや課題等を把握するとのこと。

本年度は、この「音楽権利情報検索ナビ」を通じた実証実験の最終年度となるが、権利情報集約化等協議会では、今後、本プラットフォームの実用化や、他の分野の著作物を含めた一元的な権利情報プラットフォーム構築につながるよう、公開終了後には利用状況の分析や課題検討などを実施する予定だ。

「音楽権利情報検索ナビ」データ統合・公開イメージ図

「音楽権利情報検索ナビ」データ統合・公開イメージ図

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