第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで

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日本音楽の海外進出を目的として行われる、第12回東京国際ミュージック・マーケット(12thTIMM)が、本日10月20日よりホテルグランパシフィックLE DAIBAでスタートした。

全世界から1,000人以上のバイヤーやメディアが訪れる国際的な合同マーケット「Japan Content Showcase 2015」の一環として、TIFFCOM 2015 Marketplace for film & TV in Asia、東京国際アニメ祭2015秋(TIAF)と共同で行われる。

第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで
第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで 第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで
▲レコードメーカーやプロダクション等が出展。各ブースで商談が行われていた

12回目を迎える今年は、例年以上にセミナーが充実。初日20日には、「日本の音楽輸出における戦略とは」をテーマに、ロブ・シュワルツ氏(ビルボード誌 東京支部長)、Jeff Miyahara氏(音楽プロデューサー)、ガブリエル・ウィーラー氏(アメーバ・ミュージック)、駒崎絵里氏(ソニー・ミュージックアーティスツ)、Krystal Yang氏(SIVA Group)が登壇。日本の音楽輸出の大きな課題として、YouTubeでの非常に厳格な管理体制を例に挙げ、日本のコンテンツホルダーはこれを緩めるべきだとした。また、海外でツアーやプロモーションを行う際、日本の制作チームや日本の販売手法に頼るのではなく、各国のエキスパートを雇いローカライズすべきだと語った。

第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで
▲左から:Jeff Miyahara氏、Krystal Yang氏、ロブ・シュワルツ氏、ガブリエル・ウィーラー氏、駒崎絵里氏

また、ジャパンカルチャーイベントに焦点を当てたビジネス・セミナーも実施。アソビシステム中川悠介氏をモデレーターに迎え、Japan Expo、J-POP SUMMITなどのイベント主催者が登壇。「日本のコンテンツは現地でどのように評価されているか」という質問に対し、日本のコンテンツやポップカルチャーは人気が高く求められているが、国や地域によって差がありアプローチの方法を変える必要がある。また非常にユニークでまだまだ成長の余地があると語った。「日本コンテンツを現地で発信するために重要視している点」については、現地での稼働、伝統文化の紹介、英語圏からの情報の発信、現地の企業を巻き込んだ展開、現地のオーディエンスの声を反映することなどが挙げられた。

第12回東京国際ミュージック・マーケットが本日より開催、22日まで
▲左から:中川悠介氏、ビュオン・ファブリス氏(Japan Expo/マーケティング マネージャー)、丸茂和博氏(CROSS MEDIA LTD /Managing Director)、吉田猛氏(J-POP SUMMIT/ Chief Producer)、ショーン・チン氏(SOZO Pte Ltd/Executive Director)

明日以降は、KKBOX Japan代表 八木達雄氏、AWA取締役 小野哲太郎氏、LINE MUSIC 取締役 高橋明彦氏、レコチョク 常務執行役員 山崎浩司氏、ジェイ・コウガミ氏(モデレーター)が登壇する「日本市場においての、音楽ストリーミング・サービスの今後の展望とは」、ランティス代表取締役社長の井上俊次氏をモデレーターに迎えた「世界のアニメコンベンションが抱える現在の問題と今後の進むべき道とは」の他、日本レコード協会や日本音楽出版社協会と共催する専門性の高いセミナーも予定されている。

なお、ビジネス・セミナーを受講するには、TIMMへの来場者登録(有料)が必要となる。登録は12thTIMM公式サイトまで。第12回東京国際ミュージック・マーケットは、10月22日まで開催している。

イベント概要
第12回東京国際ミュージック・マーケット
日程:2015年10月20日(火)~22日(木)
9:30-18:30(22日のみ9:30-17:30)
会場:ホテルグランパシフィック LE DAIBA
主催:経済産業省、公益財団法人ユニジャパン、一般財団法人 音楽産業・文化振興財団、一般社団法人 日本動画協会

ビジネス・セミナー
■10月20日(火)
①「日本の音楽輸出における戦略とは」
10:00-11:00
ビルボード誌東京支部長のロブ・シュワルツ氏を司会に迎えるこのセミナーでは、日本音楽の輸出における課題と戦略に関して掘り下げる。ここでは、特にアメリカ市場に注目し、直面する問題、そして有効な手段について話し合う。
<モデレーター>
ロブ・シュワルツ(ビルボード誌 東京支部長)
<登壇者>
Jeff Miyahara(音楽プロデューサー)
ガブリエル・ウィーラー(アメーバ・ミュージック 日本音楽バイヤー)
駒崎絵里(株式会社ソニー・ミュージックアーティスツ、マーケティング本部インターナショナル・マーケティング部次長)
Krystal Yang(SIVA Group/Chief Operations Officer)

②「世界に広がるジャパンカルチャーイベントとジャパンコンテンツ戦略」
11:30-12:30
日本のPOPカルチャーコンテンツを世界に広めるプロジェクト「もしもしにっぽん」を主催するアソビシステム中川悠介氏をモデレーターに迎え、パネラーにJAPAN EXPO(フランス)をはじめ世界各国のジャパンカルチャーイベントの最重要人物らと共にジャパンコンテンツ戦略を導き出す。
<モデレーター>
中川悠介(アソビシステム株式会社 代表取締役社長)
<登壇者>
ショーン・チン(SOZO Pte Ltd/Managing Director)
丸茂和博(CROSS MEDIA LTD /Managing Director)
吉田 猛(J-POP SUMMIT/ Chief Producer)
ビュオン・ファブリス(Japan Expo/マーケティング マネージャー)

■10月21日(水)
③「日本市場においての、音楽ストリーミング・サービスの今後の展望とは」
10:00-11:00
ALL DIGITAL MUSICを主宰するデジタル音楽ジャーナリストのジェイ・コウガミ氏をモデレーターに迎え、日本でサービスを開始したストリーミング・サービスのキープレイヤー達とともに、日本市場においての、音楽ストリーミング・サービスの今後の展望を占う。
<モデレーター>
ジェイ・コウガミ(デジタル音楽ジャーナリスト)
<登壇者>
八木 達雄 (KKBOX Japan/代表)
小野 哲太郎(AWA 取締役 プロデューサー)
高橋明彦(LINE MUSIC株式会社 取締役)
山﨑浩司(株式会社レコチョク 常務執行役員)

④「世界のアニメコンベンションが抱える現在の問題と今後の進むべき道とは」
11:30-12:30
(株)ランティス代表取締役社長の井上俊次氏をモデレーターに迎え、世界各地で行われているアニメ・コンベンションの主催者とアニメ・コンソーシアム・ジャパンの弥富氏をスピーカーに迎え、アニメ・コンベンションが抱える現在の問題と今後の進むべき道を語る。
<モデレーター>
井上俊次(株式会社ランティス 代表取締役社長)
<登壇者>
彌富 健一(アニメコンソーシアムジャパン 執行役員)
マーク・ペレス(SPJA (Anime Expo)/CEO)
ジェニファー・ピロ(Otakorp, Inc/ Business Director)
近沢 隆(Yamato Corporation/CEO)

■10月22日(木)
⑤ “RIAJ共催セミナー”「Sync Summit in TIMM; a J-Music Lab seminar」
10:00-11:00
ニューヨーク、ハリウッド、ロンドン、パリ等でシンクロに特化したセミナーイベント「Sync Summit」 を主催している Mark Frieser氏をモデレーターにして、海外有力ミュージック・スーパーバイザー、シンクロエージェント等をパネリストに招き、世界の傾向、各国の商慣習等のスタディ、ピッチング(売り込み)のhow to、プレゼン曲のセレクション、必要なキュレーション等をインタビュー・ディスカッション形式で行う。
<モデレーター>
マーク・フリーザー (CEO / SyncSummit)
<登壇者>
グウェン・ライリー(Head of Business Affairs Music, Disney Interactive)
ノラ・フェルダー(Picture Music)
ジョン・ビッセル(Mothlight Music, Inc.)
トッド・ポーター(Goodby Silverstein)

⑥“MPAJ共催セミナー”「日本及びアジアのマーケット・レビュー及び海外からの著作権使用料の徴収について」
11:15-12:00
セッションの前半では日本及びアジアの音楽マーケットの現状を紹介し、後半で、多くの日本のアーティストが海外で活動をし、また海外でも日本の楽曲の認知がされ始めている中、音楽著作権使用料の徴収を確実に行うための方法またその課題となる点について話し合う。
<登壇者>
ジョニー・トンプソン(株式会社日音 取締役)
瀬尾康二(エイベックス・ミュージック・パブリッシング株式会社/開発部 国際課 統括課長)

⑦“MPAJ共催セミナー”「韓国・台湾・日本における作家同士による楽曲の共同制作(Co-Write)及び楽曲採用に至る経緯について」
12:15-13:15
韓国・台湾・日本において、楽曲の採用に携わっている方々をスピーカーに迎え、各国における楽曲制作や楽曲がアーティストに採用される経緯またその条件などについて話し合う。
<モデレーター>
ジョニー・トンプソン(株式会社日音 取締役)
<登壇者>
Hyowon Chung(S.M. Entertainment, Co., Ltd./Publishing Team Leader)
Pehsun Su(SonyATV Taiwan/A&R Manager)
大工原 望(日本テレビ音楽株式会社 チーフプロデューサー)

TIMM オフィシャルサイト

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