クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーの未公開プライベート・コレクション オークション「A World of His Own」9月開催

アーティスト

フレディ・マーキュリー/クイーン  ウェンブリー・スタジアム 1986年 撮影 Denis O'Regan

オークション会社サザビーズは、イギリスのロックバンド クイーンのボーカリストでありソロ歌手としても活動したフレディ・マーキュリーの未公開プライベート・コレクション オークション「A World of His Own」を9月に開催する。

フレディ・マーキュリーは、そのまばゆいばかりの創造性によって、ミュージシャンやパフォーマーの枠を超え、世界的な文化現象を巻き起こす稀有なスターの1人であった。また、世界中の聴衆を魅了する一方で、西ロンドンのケンジントンにある最愛の家、ガーデン・ロッジで自分だけの世界を作り上げ、広大な想像力を反映したコレクションを集めていた。

マーキュリーの死後約30年間、ガーデン・ロッジには彼のコレクションが、ほぼ当時のまま残されていた。日本への旅行で探し求めた極上の布地や美術品、20世紀を代表するアーティストの絵画や作品、彼がこよなく愛したガラス職人による作品、日常生活に欠かせなかったよりパーソナルな小物アイテムなど、マーキュリーの心を深く捉えた数々の芸術品とともに、さらに、公の場における重要な品々、すなわち不朽の名曲の歌詞の未公開原稿の数々や、マーキュリーの特徴的なスタイルであった華々しい衣装の数々も含まれている。

これらの品々は、9月1日から9月11日までオンラインで開催される「In Love With Japan」と題されたオークションを含め、6つのオークションに出品される予定で、日本の着物、美術品、装飾品などの幅広いコレクションが揃うとのこと。

マーキュリーが初めて日本を訪れたのは、1975年春、クイーンのアルバム「シアー・ハート・アタック」のリリースに伴う8泊のツアーでだった。その後、バンドはさらに5回のツアーを行い、マーキュリーは個人的な旅行でも日本を訪れた。その目的はただひとつ、ガーデン・ロッジのために着物や家具、美術品を手に入れ、さらに美術品の素晴らしいコレクション充実させることだった。

日本滞在中、マーキュリーはクイーンの音楽出版担当重役であった渡邊美佐氏と共に、美術館や個人コレクションを何時間もかけて訪れ、着物や帯(マーキュリー風に仕立てることも多かった)、日本の高級磁器、福川窯の陶器、木版画、漆塗りのアンティーク家具を買い求めた。マーキュリーは、明治時代から20世紀初頭のリバイバル作品に至るまで、英国最大級の日本のアンティーク木版画コレクションを所有していた時期もあった。

この夏、30年以上にわたって愛情を込めて大切にガーデン・ロッジで保管されてきたプライベート・コレクションは、サザビーズ・ロンドンのギャラリーで8月4日から、マーキュリーの77歳の誕生日である9月5日までの1か月間開催、また、イギリス・ロンドンでの展示に先立ち、6月にはアメリカ・ニューヨーク、ロサンゼルス、中国・香港でコレクションのハイライトを展示、オークション開催に伴い、フレディ・マーキュリーと彼を取り巻く品々を紹介する記念のコレクションブック(限定版)も発売予定とのこと。

なお、オークション出品作品の詳細については、近日中に公開予定。

「オークションに行ったり、アンティークを買ったりするのが好きで…。実際にイギリスを離れるとしたら、サザビーズに通えなくなるのが寂しい」フレディ・マーキュリー

※「Freddie Mercury:A Life, In His Own Words(Great Britain, 2006)」133ページより引用。

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